メカニカルキーボード

Kailh BOX Brown(茶軸)レビュー | HHKBに似た打鍵感のキースイッチ。打鍵音も上品になった

4.5
Kailh BOX茶軸 brown switch メカニカルキーボード向けキースイッチ レビュー

キー仕様がHHKBとよく似ているKailh BOX Brown(以下茶軸)を購入したのでレビューします。

結論、良いです。

2年以上HHKB Hybrid Type-Sを使ってきて指がHHKBの打鍵感に慣れきっているぼくでも、「これはよく似ているな」と感じています。

「メカニカルキーボードでもHHKBに近い打鍵感を」と考えている方はぜひ試してみていただきたいです。

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Kailh BOX茶軸の購入理由

手持ちのメカニカルキーボードをなるべくHHKBに近づけておきたかったからです。

ぼくは2年以上HHKB HYBRID Type-Sを使い続けており、その打鍵感に魅了されています。これからも使い続けたいと考えています。

しかし2022年4月末、HHKB事業がPFUからRICOHに譲渡されました。RICOH社長は「HHKB事業は大事にしたい」と言っているようですが、そこはあくまでビジネス。HHKB事業単体の収支が良くないと、最悪の場合、販売停止もありえます。

なのでそのバックアッププランとして、自分で部品交換ができるメカニカルキーボードでHHKBと近い打鍵感を実現できる軸を探しておくことにしました。

そこで、これまで使っていたGateron茶軸をベースに自分の好みの感触や&HHKBのキー仕様を再分析したところ、押下圧45gのタクタイル軸がもっともHHKBに近いのでは?という仮説に至ったのです。

この条件にマッチしたのが、Kailh BOX茶軸でした。主要なデータの比較は以下。

  • HHKB HYBRID Type-S:キーストローク3.8mm、押下圧45g(参考
  • Kailh BOX茶軸:キーストローク3.6mm±0.3mm、押下圧:約45g±10gf(参考

2022年4月末時点のAliExpress価格は、70個入りで3000円弱。よく売れているGateron茶軸が70個入りで2300円なので、そこそこ単価が高いものの、HHKBの代替と考えれば安いものです。

Kailh BOX茶軸の仕様

Kailh BOX茶軸 brown switch メカニカルキーボード向けキースイッチ レビュー 押下特性
  • タイプ:タクタイル
  • 押下圧:約45g±10gf
  • 動作圧:約60g±10gf
  • ストローク:3.6mm±0.3mm
  • 接点:1.8mm±0.3mm
  • プレートマウント(3ピン)
  • 耐久性:8000万回押下可能
  • 型番:CPG1511F01S03

Kailh BOX茶軸レビュー

それではレビューしていきます。

外観・デザイン

打鍵感

HHKB HYBRID Type-Sに近いです。

押下圧が同じなだけあって、キーを押すときの力の入れ具合がそっくり。

またタクタイル軸とあって、スコッと落ちていく感覚もほどよく再現されています。

もちろんデータシートレベルで詳細比較すると差はあると思いますが、少なくとも2年間HHKB HYBRID Type-Sを使ってきたぼくの指は「似ている」と評価しています。

NAE
NAE

赤・黃・茶といろいろ軸を使ってきましたが、一番好きな打鍵感です

打鍵音

Gateron茶軸との比較になりますが、打鍵音が落ち着きました。

同じキーキャップを使っているにもかかわらず、

  • Gateron茶軸:打鍵音にシャカシャカ音が交じり安っぽい
  • Kailh BOX茶軸:カタカタ・コトコト音がメインで上品

と、大きく差が出ています。

軸で打鍵音なんて変わらないだろうな、と思っていたので、思わぬ収穫でした。

NAE
NAE

キーキャップや静音リングによっては、もっとHHKBに音を近づけられそうです

実際に使ってみた感想

良かったところ

  • HHKB Hybrid Type-Sに近い打鍵感を得られる
  • (副作用として)打鍵音が上品になる

悪かったところ

  • Gateronなど普及価格帯のものと比べると単価が高い

こんな人におすすめ

  • HHKB Hybrid Type-Sの打鍵感が好きで離れられない
  • メカニカルキーボードでもHHKBに似た打鍵感を得たい

まとめ:めちゃくちゃ気に入った

総合評価:

とても良いです。

正直、Gateron茶軸のときは「なんか違うな」とHHKBに戻ることが多々ありました。

しかしKailh BOX茶軸に変えてから、HHKBに戻ることなくずっと使っていられます。

HHKBに慣れきった指でも違和感なく使えるため、HHKBに打鍵感が似ている、と評価して良いでしょう。

この記事もKailh BOX茶軸を装着したメカニカルキーボードで書いています。とてもサクサク書けて気持ちがいいですよ。

普及価格帯のGateron軸と比べると若干単価が高く、人によってはコスパを感じにくいだろうことから-★0.5としました。が、ハマる人なら★5でも良いと思います。キースイッチは好みの世界。

HHKBの打鍵感をメカニカルキーボードでも、と考えている方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

以上「Kailh BOX茶軸レビュー | HHKBに似た打鍵感のキースイッチ。打鍵音も上品になった」でした。

  1. キーボード自作ッカー より:

    スイッチの構造が違うので実際の動作感としてどうなのかは分かりませんが、HHKBにスペック上近いというのは誤りだと思います。
    https://happyhackingkb.com/jp/products/discontinued/keyspec.html を見ると、HHKB はタクタイルの山の圧力が45gで動作点は恐らく30-40g辺りの下りにある設定です。
    対するKailh BOX茶軸はタクタイルが60gですからスペック上だとかなり重いキーになりますね。

    押下圧はPrussure pointの方を指すと思うので、Kailh BOX茶軸は押下圧60gの動作圧45g、HHKBは押下圧45gの動作圧不詳というのが正しいかと。

    • NAE NAE より:

      コメントありがとうございます!
      自キ歴浅いもので、大変参考になります。

      その後、静音タクタイルを中心にいろんな軸を試しているんですが、Force-Travel Diagramが似ていても使ってみると感覚が全然違うことに驚いています。
      もしかしたら、Kailh BOX茶軸はたまたまスペックよりも軽く感じる構造で結果としてHHKBと似た感覚に感じたのかな?と思いました。

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