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Amazonが「最新版」「進化版」ガジェットであふれかえる理由と、それについて思うこと

Amazonでガジェットを眺めていると、

  • 【最新版】〇〇
  • 【進化版】××

といった名前のものをよく見かけます。

特に毎日のタイムセールでは常連で、当ブログで随時更新している「Amazonタイムセールおすすめガジェット一覧」記事にもよく登場します。

でも正直、なにが最新でなにが進化版なのか不明確なガジェットがほとんど。

こんな状況を見て、思うことを書いてみます。

「最新版」「進化版」は、売る側・買う側の利害の一致で起こっている

「進化版」「最新版」などからはじまる長い商品名。

これがまかり通る理由は、ブランドの認知不足起因の、売る側・買う側の利害一致です。

指名検索されない

Amazonに限らず、検索結果に出てこない=発見されないものは、この世に存在しないのと同じです。

そのため、ブランド名が知られておらず、指名検索されないマイナーブランドは

  • 機能の特徴(Bluetooth 5.0、IPX7、ワイヤレス……)
  • 対応機種(iPhone、Xperia、Galaxy……)
  • 一般語(最新、進化、技適、

などを商品タイトルに詰め込んでなんとか見つけてもらう、という苦肉の策に出ているんです。

NAE
NAE

タイムセールに出ているガジェットの商品名が長いのはこれが理由だと思われます

ブランド名が機能していない

ブランド名は、商品の品質や特徴を一瞬で伝えるという機能を持ちます。

たとえば「iPhone」。見た瞬間「洗練されたデザイン」「最新技術」などを思い浮かべるでしょう。

しかしブランドが認知されていないと、それが機能しません。

結果、

  • 機能や品質の中身をちゃんと見る
  • レビューを詳しく読む

などしない限り、いいものか悪いものか判断がつかず、検証コストがかかります。

一方、ブランド名だけで「なんだ中華ガジェットか」と購入対象から外してしまう人もいます。(最近の中華ガジェット、そこまで低品質でもないんですけど……)

なので、

  • 知られていないブランド名は出さない
  • 機能・性能をパッと見てわかるほうがよい

というのが、売る側・買う側の利害が一致する落としどころになってしまう。

その結果、マイナーブランド商品は機能や性能をタイトルに詰め込まれている、というわけです。

NAE
NAE

ブランド名が商品名に一切含まれていないものが存在するのは、これが理由と思われます

「最新版「進化版」系ガジェットの2つの問題

しかし「最新進化系」ガジェットの商品名のつけかたには、2つの問題があります。

Amazon出品規約への違反と、説明責任の軽視です。

Amazon出品規約の違反

Amazon出品者が語る商品の選び方→大量のサクラレビューよりも規約違反の可能性がある表記や画像に注目すべし – Togetter」によると、Amazonの出品規約では、商品名の冒頭にブランド名を入れることがルールとのこと。

しかし「最新進化版」系ガジェットの商品名は、冒頭が「最新版」「進化版」などになっていることがほとんどで、これは明らかに規約違反です。

説明責任が果たされていない

また「進化版」「最新版」を売り文句にする以上、

  • どこが進化したのか?
  • なにが最新なのか?

について、明確に説明する必要があります。

しかし多くの「最新進化系」ガジェットは、たとえばBluetoothでいえば

  • 古いBluetooth 4.2から「進化」したBluetooth 5.0を使っている
  • 「最新」規格のBluetooth 5.0を使っている

など、こねくり回した系の説明に終始しており、「そうじゃないだろ」感が半端ないのが実情です。

ただし、本当に進化しているものもある

ただし、なかには本当に「進化版」を出しているものもあります

たとえば「TaoTronics SoundLiberty 53」は、2019年4月に発売されたあと、2019年6月出荷分から仕様変更や機能追加がされており、「なにがどう進化したか?」について、商品説明部分に明示されています。

【ご注意】 2019年6月の在庫品は5ヶ所を改善されました。
1.品名を「TaoTronics TT-BH053」から「TaoTronics SoundLiberty 53」に変更しました。)
2.前のバージョンはIPX5の防水規格ですが、今回のはIPX7です。
3.XSのイヤーピースを導入しました。
4.コールバック機能を追加しました。
5.低音を強化ししました。

TaoTronics SoundLiberty 53 on Amazon.co.jp

ブランド名が先頭にないのがAmazon規約に触れているのは事実ですが、少なくとも買う側への説明責任は果たしている事例でしょう。

せめて説明責任だけは果たしてほしい

正直、Amazonの出品規約をどこまで守るかは出品者のビジネス判断に委ねられてしまうのが実情でしょう。

結局は、リスクと売上のバランスだと思うので。

  • BAN等の措置によりAmazonという売上チャネルを失うリスク
  • 規約違反覚悟のAmazon SEOで得られる売上の期待値

しかし1ユーザとしては、少なくともなにが進化し、どこが最新かを明確に説明してほしいと思ってます。

でないと、こちらも、

  1. 「最新?進化?」を検証しないといけない
  2. 検証が面倒くさい
  3. 「最新進化版」=検討対象から外す

という判断をせざるをえなくなり、元の木阿弥になると思うので。

まとめ:買い手への誠実さを失わないで

この記事で言いたいことは2つ。

  • 買う側は、売る側を信じて買っている
  • なので売る側も、買う側に誠実でいてほしい

それだけです。

もちろん、なかには本当に「最新版」「進化版」で、かつ機能や品質も優れたガジェットが存在することも知ってます。メーカー側、売る側の努力も並大抵のものではないでしょう。

しかし、売りたい気持ちひとつが先行しすぎるあまり、買い手への誠実さを失うようなことはしないでいてほしいなと思います。

以上「Amazonが「最新版」「進化版」ガジェットであふれかえる理由と、それについて思うこと」でした。

※本文中で紹介した「TaoTronics SoundLiberty 53」は当ブログでレビューしているので、よかったら見てみてください。

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