WiFi 6対応!トライバンド!理論値4Gbpsの高速通信!
など、最新のWiFiルーターはなにかと魅力的です。
しかし覚えてきたいのは、
WiFiルーターを買い替えても、必ずしも自宅のネットが早くなるわけではない
という点です。
その理由を
- 自宅のインターネット速度はなにで決まるのか
- WiFiルーターは、そのなかのどの要素に影響するのか
- 最終的に、インターネット通信速度を上げるにはどうすればいいか
の3つの観点から、説明します。
※「自宅に敷かれた回線をWiFIルーター経由で無線で使う」という、よくあるケースで考えます。
自宅のインターネット速度を決める5つの要素

インターネットの速度を決める要素はざっくり5つ。
- 自宅に敷かれている回線の速度
- 自宅のLANポートとWiFiルーターをつなぐLANケーブルの規格
- WiFiルーターが対応している通信規格
- WiFiルーターからスマホ等までの電波状態
- スマホやPCが対応している通信規格
インターネット通信で流れるデータを水に、回線やWiFiルーターなどを水道の太さに例えるとわかりやすいと思います。
水道のどこか1つでも細いと、全体として流れる水の量は少なくなりますね。
それと同じで、自宅のインターネットを早くするには、1〜5の全部をケアする必要があるのです。
WiFiルーターは、その2つしか改善できない

WiFiルーターの買い替えにより改善が見込まれるのは、5つの要素のうち、
- 「3. WiFiルーターが対応している通信規格」
- 「4. WiFiルーターからスマホ等までの電波状態」
の2つのみです。
具体的にどうなるかというと、以下のとおり。
- 3. 通信規格:WiFi 6対応等により、通信速度が変わる
- 4. 電波状態:アンテナの長さや本数、バンド数、ビームフォーミングの有無、発信電波強度により、電波の届きやすさが変わる
いずれも大事な要素です。が、インターネット速度に関するすべての要素をカバーしているわけではありません。
WiFiルータ以外で、インターネットの通信速度を上げるためにケアすべき観点

逆にいうと、5つの要素のうち残りの3つ、
- 「1. 自宅に敷かれている回線の速度」
- 「2. 自宅のLANポートとWiFiルーターをつなぐLANケーブルの規格」
- 「5. スマホやPCが対応している通信規格」
をカバーすれば、インターネット通信を高速化できることになります。
どうすればいいか、見ていきましょう。
1. 自宅に敷かれている回線の速度
自宅の回線をより早いプランに変えるしか方法はありません。
WiFi 6の実力をフルに引き出すなら10Gbpsが理想です。
しかし2022年1月現在、10Gbpsのプランはコスパが悪いので、値段がリーズナブルな1〜2Gbpsのプランを選ぶべき。
たとえばNURO 光は、月5,200円で最大2Gbpsと、バランスが取れています。

2. 自宅のLANポートとWiFiルーターをつなぐLANケーブルの規格
LANケーブルを買い換えるしか方法はありません。
選ぶなら
- 1Gbps対応の「CAT5E」
- 10Gbps対応の「CAT 6A」
のどちらかにしましょう。
そこまで高い買い物ではないので、「CAT 6A」を買ってしまうのが良いです。

5. スマホやPCが対応している通信規格
基本は買い替え。ただPCならネットワークカードの換装で対応可能です。
- スマホ:WiFi 6対応の機種に買い換える
- PC:ネットワークカードをWiFi 6対応のものに換装する
スマホは、楽天UN-LIMIT VIや
ワイモバイルなどの乗り換えプランを使うとお得で良いです。
PCのネットワークカードは、PCの種類によるので、とりあえずAmazonで検索してみることをおすすめします。(3000円程度のものも出てきます)
まとめ:WiFiルーターはOne of them
まとめます。
WiFiルーターでケアできるのは、以下5要素のうち2つのみです。
- 自宅に敷かれている回線の速度
- 自宅のLANポートとWiFiルーターをつなぐLANケーブルの規格
- WiFiルーターが対応している通信規格
- WiFiルーターからスマホ等までの電波状態
- スマホやPCが対応している通信規格
つまり、WiFiルーターはあくまで1つのパーツ。
自宅のインターネット速度を早くするには、これら以外の要素もすべてケアする必要があります。
具体的には、以下の通り。
- ネット回線プランの見直し
- LANケーブルのアップグレード
- WiFiルーターの買い替え
- PCのネットワークカード換装や、スマホの乗り換え
ただ、WiFiルーターの買い替えは必要なステップの1つであり、全部カバーされないからといって買い替えない理由にはならないという点は、強調しておきます。
くわえて、これらすべてを一度でやるのは現実的ではなく、長い目で考えて1つずつ順番に買い替えていくことになることから、将来を考えてWiFiルーターはWiFi 6対応のものを選んでおくと良いと考えます。
自宅ネット環境のアップグレードを考えている方の参考になれば幸いです。
以上「WiFiルーター買い替えでネットの通信速度は早くなる?→なりません」でした。