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EarFun Air Pro 2レビュー | 人気機種の正当進化系。優秀だが音楽の聴き方で評価が分かれる

4.0
EarFun Air Pro 2 ANC対応 完全ワイヤレスイヤホン レビュー

提供:EarFun

EarFun様のご厚意で、2021年8月発売の完全ワイヤレスイヤホンEarFun Air Pro 2をレビューさせていただきました。

EarFun Air Pro 2は、最大-40dBのANCを搭載した完全ワイヤレスイヤホン。音質などイヤホンとしての基礎力の高さから人気の機種、EarFun Air Proの後継にあたります。

特徴は、高いコストパフォーマンス。たしかな音質とANC性能を持ちながら、値段は7,999円です。(2021年9月現在)

全体的に高いレベルに仕上がっているため、

「ANC搭載の完全ワイヤレスイヤホンを試してみたい。でも中途半端に安いのを選んで後悔するのは避けたい」

という人におすすめ。

ただ音の聞かせ方に特徴があるため、音楽の聴き方で評価が分かれる点は要注意です。

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本記事は商品提供を受けて作成しています

EarFun Air Pro 2が気になった理由

良作だった機種の後続タイトルだからです。

EarFunの完全ワイヤレスイヤホンは、そもそも音作りがめちゃくちゃ良いんです。

ぼくが初めてEarFunに触れたのはEarFun Airでしたが、5000円台とは思えない音の明瞭さにびっくり。

その後EarFun Air Proを使ったときは、EDIFIERとのコラボでここまで進化するか、と。

そして今回のEarFun Air Pro 2は、ナンバリングタイトルの後続品です。つまり進化系。

期待しないわけがありません。

EarFun Air Pro 2の概要

注目ポイント

  • EarFunならではの音作り
  • 最大40dBのノイズキャンセリング
  • 最新のAiroha®AB1562Aチップ搭載

仕様・スペック

  • ドライバーユニット:10mmチタンコンポジットダイナミックドライバー
  • Bluetootthプロファイル:HFP、HSP A2DP、AVRCP
  • Bluetoothコーデック:AAC、SBC
  • 通信距離:約15 m
  • Bluetooth:5.2
  • ノイズキャンセリング方式:ハイブリッド方式、フィードバック/フィードフォワード
  • 防水等級:IPX 5
  • 音楽再生時間:約7時間(ANCオン:約6時間)
  • イヤホン充電時間:約1時間
  • ケース充電時間:約2時間
  • 急速充電:対応
  • ワイヤレス充電:対応
  • 装着検出:対応
  • 重量:約 53g
  • サイズ:約 65 x 52 x 31 mm

EarFun Air Pro 2レビュー

それではレビューしていきます。

外観・デザイン:プラ系で少しチープさを感じるかも

黒一色にEarFunロゴが刻印されただけのシンプルなケース。

裏側には規格や認証マーク類が一式印字されています。

前面には充電時に光るLEDライト。

背面は充電用のUSB-C端子があります。

フタを開くと本体が。ハウジング周辺に十分なスペースが確保されており、指先でつまんで取り出しやすくなっています。

外側は光沢、内側はマットな仕上がり。

個人的に光沢系プラスチックはチープさを感じてしまうので、外側もマット仕上げであってほしかったところ。

スピーカー部分が銀色なのは少し珍しいかもしれません。

以上、総じていうと、外観・デザインにきらびやかさは感じません。

悪く言えば「チープ」ですが、よく言えば「質実剛健」とも言えます。

NAE
NAE

音質、バッテリー、ANC、チップなど、中身にお金をかけているんだと思います

重さ・大きさ:標準の範囲内

特に大ききすぎず小さくもなく。

握ると手の中におさまる大きさです。

重さは、ケース込みで53g強、本体のみで5.5g。

連続再生時間が長かったり、急速充電に対応していたり、なにかとバッテリー系が強いEarFun Air Pro 2。

それがあまり重さに反映されてこない点は、EarFunの設計技術ならではなのだと思います。

Bluetooth接続:問題なし

ペアリング、接続、切断・再接続のスピードは問題なし。

ケースから出して耳に装着し終わるまでには、接続完了しています。

通信の安定性は、若干人通りのある駅前で使っても途切れないくらいでした。

日常的な利用において引っかかりを感じるポイントはほぼないでしょう。

本体の操作性:大きく進化。タッチで完結

操作はすべてタッチで完結します。

使い方はざっくり、以下の通り。

だいたいの操作方法
  • 1回タッチ:音量操作
  • 2回タッチ:再生/一時停止
  • 3回タッチ:曲送り/戻し
  • 2秒タッチ:ANC切替、音声アシスタント起動

この「すべてタッチで完結」は、EarFunにとって大きな進化です。

実は前作のEarFun Air Proなどでは、音量調整や曲戻りがタッチ操作ではできませんでした。

1回タッチによる操作に対応していなかったためです。理由はおそらく誤タッチ防止。

が、今回は1回タッチに対応してきました。誤タッチを防止する術が実装されたのかもしれません。

もう「操作が限られるから使い勝手がイマイチ」と言われることはないでしょう。

ANC性能:ハイブリッド方式で高い効果を発揮

最大-40dBのアクティブノイズキャンセリング機能を搭載。

「フィードフォワード」「フィードバック」の2つの方式を組み合わせることで、高い効果を発揮します。

具体的に周囲の音がどうなるかというと、

  • 洗濯機やエアコン室外機の「ゴー」は、ゼロになる
  • キーボードの「カチャカチャ」は、そこそこ聞こえる
  • 他人の足音は、ほぼ聞こえない
  • 車が通り過ぎる音は、わりと気づく
  • 自分の足音は、体を通じて耳に伝わる音しか聞こえない
  • 一番大きく聞こえるのは、イヤーピースと耳が触れ合う音

と、かなり優秀。

風切り音の軽減機能も搭載しており、ANC性能は文句なし、と言ってよいでしょう。

スピーカー音質:音楽への向き合い方で評価が分かれる

第一印象は

嫌味がなくて聞きやすい音だな

です。

音量バランスは、低>中=高。

全体的に、突き刺すような音のカドを丁寧に取り除いている印象です。

たとえば、高音のキラキラしたきらびやかさや、ギターのピックと弦がすれる音は、ボーカルやベースの一歩後ろで下がっている感じ。低音も、迫力はありつつ、丸みを帯びています。

かといって1つ1つの音がくすんでいるわけではありません。入念に聞いてみると、粒度感や表現力は保たれています。あくまで、その表出が抑えられているだけ。

ただ、その影響か、臨場感を感じにくくなってしまっています。1つ1つの音はしっかり奏でられているのですが、総体として音楽へ没入しづらいのです。

そのため、音の1つ1つを見つけて聞き入るタイプの人、目を閉じて音楽の世界に身を委ねたい人には「イマイチ」と感じられるかもしれません。

一方で、音の作りがやさしいため、「ながら」で長時間音楽を楽しむケースでは、聴きづらさを感じにくいはずです。

総じていうと、

  • ベースの音質は良い
  • 長く聴くことを念頭に、音を「面取り」している
  • 結果として、使い方を選ぶ音質になっている

です。

したがって、「ながら」で音楽を聴くタイプなのか、しっかり音を聴き込みたいタイプなのかで、EarFun Air Pro 2の音質評価は大きく分かれると思います。

NAE
NAE

ぼくは「しっかり音を聴き込みたいタイプ」なので、EarFun Air Pro 2の音は少し好みから外れていました

マイク音質:期待してはいけない

マイクは、たしかに声自体はクリアですが、集音能力が低いため、相手にとって聞こえやすいかと言われるとNoと言わざるをえません。

ためしに自分の声を録音してみましたが、かなり遠くに聞こえます。そこそこ声を張っても、です。

スピーカー音質を重視、マイク音質は最低限、と調整されているのでしょう。

マイク音質には期待してはいけません。

バッテリー:完璧

  • ANCオフで7時間
  • ANCオンで6時間

文句なし。1日中使い倒せる水準です。

くわえて、有線なら急速充電に対応。

10分充電で2時間の連続再生ができます。

机の裏のdeskHackでQiワイヤレス充電中

またワイヤレス充電も可能なので、気づいたときにサッと充電しておけます。

バッテリーまわりは完璧性能、と呼んで差し支えありません。

NAE
NAE

バッテリー性能の強さは初代EarFun Airから変わらないポイントです

防水・防塵:IPX5

防水・防塵はIPX5等級。

防塵はないが、防水はシャワー程度ならOK(水没はNG)くらいです。

間違って洗濯機に入れてしまわないように気をつければ問題ありません。

耐久性:未検証

使いはじめてから短いので、耐久性は検証できていません。

不具合が出たら追記しようと思います。

保証:18ヶ月

EarFunの完全ワイヤレスイヤホンには、

  • 標準で18ヶ月
  • 製品登録で+12ヶ月

の超長期保証が付帯します。

安心して購入できますね。

実際に使ってみた感想

良かったところ

  • 疲れない、やさしい音質(好みの問題)
  • たしかな性能のANC
  • タップ操作ですべて完結
  • ロングライフバッテリー
  • 急速充電、ワイヤレス充電可能

前作EarFun Air Proの正当進化、という感じです。

悪かったところ(とその対策)

  • 音楽に没入するには向かない(好みの問題)
  • マイク音質には期待できない

音は好みの問題だとして、マイク音質は単にしかるべきコストカットの結果なので、あまりあげつらってもしょうがないかな、と。

そもそもEarFun Air Pro 2、-40dBクラスのANCを搭載した完全ワイヤレスイヤホンなのに1万円未満(7,999円)ってだけでも相当すごいんですから。

完璧を求めるなら1万円以上のものを選ぶほうがいいでしょう。

EarFun Air Pro 2はこんな人におすすめ

  • 長時間イヤホンで音楽を聴くことが多い
  • せっかく新イヤホンを買うならANC対応がいい
  • コスパの良いものを選びたい、失敗したくない

まとめ:好みが分かれる「正当進化」

総合評価:

正当進化系でありつつ、音作りで好みが分かれそうだと感じました。

基本的に基礎能力の高いので、大抵の人は満足できると思うんです。

しかし、音質にこだわる人、音楽に没入したい人に両手をあげておすすめできるか?と言われたら、少し困るかもしれません。

そのくらい、「ながら聴き」向けのチューニングが入っています。やさしい音ではあるのですが、それを気にする人は少なくないだろうな、と。

ぼくは音楽に没入するタイプのため、このチューニングは耳にあわず、-★1つしました。あってる人であれば★5になると思います。

ぜひ普段の音楽の聴き方をふりかえっていただき、もし「ながら聴き」が多ければ、ぜひEarFun Air Pro 2を手にとって見てください。きっと満足できると思います。

以上「EarFun Air Pro 2レビュー | 人気機種の正当進化系。優秀だが音楽の聴き方で評価が分かれる」でした。

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