イヤホン・ヘッドホン

COUMI Ear Soul TWS-817Aレビュー | ワークアウトBGM専用機としては優秀な完全ワイヤレスイヤホン

3.0
COUMI Ear Soul TWS-817A

提供:COUMI

COUMI様のご厚意で、2020年7月発売の完全ワイヤレスイヤホン「COUMI Ear Soul TWS-817A」をレビューさせていただけることとなりました。

COUMI Ear Soul TWS-817Aの特長は、

  • 専用のイコライザアプリがある
  • フィット感、防水性能、電池の持ちが優れている
  • 値段がとにかく安い(定価3,999円)

の3点。

正直、多くの面が「値段なり」である点は否めません。

しかし、運動時のBGMに用途を絞れば、しっかりと役割を果たしてくれます。

そのため、

  • とにかく安い完全ワイヤレスイヤホンを探している人
  • ワークアウト時に使う用のサブ機がほしい人

にはフィットすると思います。

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本記事は商品提供を受けて作成しています

COUMI Ear Soul TWS-817Aの概要

注目ポイント

  • カスタムEQアプリ搭載
  • 最大30時間音楽再生
  • 防水等級IPX7準拠

この価格帯の完全ワイヤレスイヤホンにしては珍しく、イヤホン専用のイコライザアプリがあります。

メーカー担当者の方いわく「あなただけのイコライザ曲線を自動に生成し、保存が可能です」とのこと。

仕様・スペック

  • 通信方式:Bluetooth5.0
  • チップセット:Airoha AB1532
  • 対応コーデック:AAC/SBC
  • 対応プロファイル:HFP/HSP/A2DP/AVRDP
  • 連続音楽再生時間:イヤホン単体約6時間(ケース込み最大30時間)
  • 充電時間:約1.5時間
  • 充電ポート:USB Type-C
  • 片耳 / 両耳モード:可

COUMI Ear Soul TWS-817Aレビュー

それでは、実機レビューです。

外観・デザイン:滑りやすい。イヤピ交換は要注意

COUMI Ear Soul TWS-817Aのケースの前側 COUMIのロゴ
COUMI Ear Soul TWS-817Aのケースの後ろ側 蝶番部分が銀色

ケース表面は、背景が写り込んでしまうほどツルツル。

かつ、若干ヌメッと感があるため、気を抜くと指から滑り落ちてしまいそう。

COUMI Ear Soul TWS-817Aのケースのフタを開けたところ
COUMI Ear Soul TWS-817Aイヤホン本体のデザイン 外側 前側
COUMI Ear Soul TWS-817Aイヤホン本体のデザイン 内側 後ろ側

ツルツルなのはイヤホン本体も同じ。

耳の内壁にフィットさせるためか、全体のフォルムが丸いので、気をつけて持たないと落としてしまいます。

COUMI Ear Soul TWS-817Aイヤホン本体のロゴ部分
COUMI Ear Soul TWS-817Aイヤホン本体のスピーカー部分アップ

IPX7防水のためか、スピーカー部分に薄い膜が見えます。

COUMI Ear Soul TWS-817Aのケースは底が浅い

なお、ケースのイヤーピース収納部分はかなり浅く作られており……

COUMI Ear Soul TWS-817Aのイヤーピースを他のものと交換した様子

3mmほど長いイヤーピースに交換したところ、ケースに入らなくなりました。

付属のイヤーピース以外のものに交換する際は、ご注意ください。

機能:ちぐはぐ感あり

機能は値段なり、というより、値段にあわせてかなり削られています。

おそらくイコライザアプリにコストとリソースを割いたのでしょう。

ただ、イコライザアプリ自体も実際の利用者心理を考えると、立ち位置が中途半端。

そのため、機能面ではかなりちぐはぐになってしまっている感が否めません。

具体的には……

タッチ操作

主たる操作は以下の通り。

  • 左/右 1回タップ:再生・一時停止
  • 右 2回タップ:次の曲
  • 左 2回タップ:前の曲
  • 左/右 3回タップ:音声アシスタント起動

ご覧のとおり、音量調整がありません

スマホなど、接続元で音量操作しなければなりません。

個人的にはかなりマイナスポイント。

イコライザアプリ

聴力検査のように、音の高さ別の「聞こえやすさ」を測定し、その結果に応じて一人ひとりにフィットした「あなた向け」イコライザ設定を自動作成します。

具体的には

  • アプリで「テストモード」を起動する
  • 音域別にテスト音(ピー音)が1〜3回鳴るので、聞こえた回数を回答していく
  • 回答が終わると「あなた向けのイコライザ」が表示される

という感じ。

「なるほど」とは思う一方、なにをもって「あなた向け」としたかの説明がないので、「なぜ?」という思いが拭えません。

アプリの動作を見る限り、おそらくアプリ内部に「望ましい音量バランス」の定義を持っていて、それに向けてイコライザをアジャストしたものが「あなた向け」なのだと思います。

しかし、そこに本人の音の好みは反映されません。「そもそも俺は低音ドンドンが好きなんだが?」という嗜好は、本アプリで作られる「あなた向け」イコライザには反映されないのです。

一方、イコライザを使わない人=音バランスにあまりこだわらない人は、そもそもこのイコライザアプリを使わないでしょう。

その意味で、本イコライザアプリは、

  • 音バランスにこだわる人の要望には、応えられるとは限らない
  • 音バランスにこだわらない人には、使われない

という位置づけで、若干詰んでる感があります。

装着感:パーフェクト

装着時のフィット感は上々。これは意外でした。

理由は、同じ浅いタイプのイヤーピースが同梱されていたSound Liberty 77のフィット感がダメダメだったから。

しかしCOUMI Ear Soul TWS-817Aは、そんなことありませんでした。

なにも考えずに耳に装着すると、耳の穴の中でイヤーピースがジャストフィットするスイートスポットに、一発で到達します。

首を振ってもズレません。

NAE
NAE

浅いイヤーピースでもこんなジャストフィットするんですね

接続:途切れに注意

COUMI Ear Soul TWS-817AをスマホとペアリングしてBluetooth接続したところ

AAC対応。

接続は早いものの、接続維持力はほんの少し弱めです。

おそらく、電池の持ちを優先すべく、Bluetoothの電波出力を弱めているのでしょう。

ペアリング・接続スピード

特に問題なく、すぐつながります。

一度接続を切れば、イヤホン側はすぐにペアリングモードに切り替わるので、別のデバイスにつなげ直すときもスムーズ。

複数台で共有して使う場合でも、違和感なく使えると思います。

接続維持力

7mほど離れ、ドア1枚挟むと途切れました。

ただ3〜4mくらい、かつ障害物がない状態だと、接続は安定します。

人混みでのテストはできていませんが、そこそこ人のいるカフェでも安定して使えたので、通勤・通学時でもあまりブツブツ切れることはないのでは、と思います。

スピーカー音質:値段なり

一言でいうと、

音量調整メインのボンチャリ

です。

全般的に、音をミキシングしているというより、イコライザで音域別の音量調整を施しました、という印象。

具体的には、イコライザの一番右と一番左から3つめくらいをぐいっと上に持っていった感じ。中音域はかなり潰れます。

音の分離や臨場感は、値段なり。プロダクション時点で音色別の定位を意識してミキシングされており、かつ一度に鳴る音の数が少ない楽曲であれば、それなりに音が分離され臨場感も出ますが、そうでない大半の楽曲では一気に分離が甘くなります。

具体的には、音が丸まり、若干こもります。鼓膜とスピーカーの間に膜が複数枚はさまっている感覚で、脳内にスコーンと音が飛んできづらいです。

ただ、低音域は地鳴りのような迫力があるので、ヘビーメタルやEDMなど、低音に身を任せる系の楽曲は映えやすいでしょう。スポーツやワークアウト時のBGM用途なら不自然なく聴けそうです。

なおこれらの印象は、専用アプリでイコライザを調整しても同じで、めざましい改善は見られませんでした。おそらく、チップやスピーカー地力に引きずられているのでしょう。

音域別の印象は、以下の通りです。

高音域

チャリチャリ音と破裂音が目立つ。

奥行きやきらめきは、いまひとつ。

イコライザの一番右側をグイっと上に持っていったときの聞こえ方。

中音域

弱い。

音の厚い楽曲だとボーカル以外の音がか細くなる。

耳をこらしても伴奏が聞こえづらい。

低音域

鼓膜への音圧は存在感も迫力もたっぷり。

低音全体のを押し上げるように音量をブーストさせている印象。

マイク音質:壊滅的にダメ

正直、使えたものではありません。

カフェのオープンテラスで録音テストしたところ、よく聞こえた順番が

  1. 手元のテーブルを指で叩く音
  2. 20m以上先で車が通りすぎる音
  3. 風の吹く音
  4. (かなり遠くに)自分の声

でした。

おそらく、相当静かな場所でない限り、通話先の相手は「は?聞こえないんだけど?」となるでしょう。

本イヤホンにインカムとしての用途は期待してはいけません。

電池の持ち:看板に偽りなし

公称、イヤホン本体のみで6時間。

音楽を3時間鳴らし続けたあと、電池が40%くらい残っていたので、おおよそスペック通りです。

通勤・通学で使うなら、2〜3日に1回ケースに戻せば良いかと思います。

なお10分充電すれば2時間聴けるので、充電忘れのときも安心です。

防水、防塵:強靭

IPX7という、最高等級の防水・防塵性能。

テストのため、ズボンのポケットにイヤホン本体を入れっぱなしのまま、ドラム式の洗濯乾燥機に放り込んでみました。

翌日取り出してみると……なにも問題なく動き続けました。

間違えて洗濯しちゃう人でも安心して使えます。

保証:12ヶ月

特に製品登録しなくても、12ヶ月の保証がついてきます。

安い完全ワイヤレスイヤホンではありますが、保証があるのとないのでは安心感が違うでしょう。

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実際に使ってみた感想

COUMI Ear Soul TWS-817Aを夜のランニングにつけていってみた
  • 低音ボンボン系の音質
  • 超絶上々なフィット感
  • IPX7防水防塵の強靭さ

という機能・性能の特長からして、スポーツやワークアウト時のBGM専用機として使えそうだったので、夜に外をジョギングするときにつけていってみました。

流したのは、EDMをノンストップリミックスしたアルバム。一定のリズムで低音がボンボン鳴り続けることが要件のため選びました。

結論、なんの問題もなく使えましたし、気持ち良く汗をかけました。

ジョギングなど長時間の有酸素運動のときは、一度音楽を流し始めたら音量含め一切操作しないので、「イヤホン単体では音量操作できない」というCOUMI Ear Soul TWS-817Aの特性(制約)も気になりません。

スポーツ時のBGM専用機としては優秀だと思います。

COUMI Ear Soul TWS-817Aはこんな人におすすめ

  • とにかく安い完全ワイヤレスイヤホンがほしい
  • 低価格のためなら、機能・性能が大胆に削られることも厭わない
  • スポーツ・ワークアウト時のBGM用に使いたい

まとめ:値段相応だが、用途次第では活きる

総合評価:

運動時のBGM専用としては、お買い得。

しかし、それ以上は求めてはいけない。

が、COUMI Ear Soul TWS-817Aという完全ワイヤレスイヤホンに対する、当ブログの評価です。

ぼくは完全ワイヤレスイヤホンに「音楽に聴き浸れること」を求めてしまうので、そっち方面で満たされず、評価は辛口で★3つとしました。

強靭さと安さを重視して完全ワイヤレスイヤホンを選びたい方は、COUMI Ear Soul TWS-817Aをチェックしてみてはいかがでしょうか。

以上「COUMI Ear Soul TWS-817Aレビュー | ワークアウトのBGM専用機としては優秀な完全ワイヤレスイヤホン」でした。

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