これまでChatGPT Plusを使っていましたが、2025年5月に発表されたGoogle AI Proに乗り換えました。結果、
- 自分にあったAIの使い方は維持しつつ
- 年額5,900円節約できた
となりました。
背景やAIの用途、経緯を紹介します。
はじめに:満足していたはずのChatGPT Plusから、なぜ?
管理人の仕事や日常に、AIはすっかり溶け込んでいます。特にChatGPT Plusは、もはや「戦友」と呼ぶべき存在でした。GPT-4oや4.5など最新モデルの性能には心から満足しており、正直、何の不満もなかったのです。
AIアシスタントが日常に溶け込んだ日々
記事執筆のブレストから、本業での議論の壁打ちや複雑な情報収集まで。知的生産のあらゆる場面で、ChatGPT Plusは最高のパフォーマンスを発揮してくれました。その圧倒的な実力には、毎日のように感心させられていたほどです。
きっかけは「Google Oneとの統合」というニュース
そんなある日、管理人の心をザワつかせるニュースが飛び込んできました。GoogleのAIがGemini 2.5 Proに進化し、しかもGoogle Oneプランと統合されてお得になるらしい、と。
正直、「まさか」と思いました。管理人はChatGPTのみでなくGeminiも併用しており、Gemini 2.5の精度の高さや処理速度は理解していましたし、Google Oneのストレージも別途契約していたためです。
これは自分のAIライフに見直しの時が来たのかもしれない。と感じました。
「本当に乗り換えられる?」実力を確かめた3つのポイント
とはいえ、長く連れ添った戦友から乗り換えるのです。性能が伴わなければ話になりません。
そこで、いくつかの観点で、Geminiが僕の要求に応えられるのか、テストすることにしました。Gemini 2.5を併用していたとはいえ、本格的にじっくり使いこんでいたわけではなかったためです。
Google AI Proは1ヶ月のお試し期間があります。そちらに申し込み、ゴリゴリ使い込んでみました。
① 文章生成能力:プロンプト次第で「遜色なし」が結論
「クリエイティブな文章はChatGPTが上」。これは、界隈ではよく聞く話です。しかし、試した限り、その評価は少し違うな、と感じました。これは良い意味での裏切りでした。
確かに、雑な指示をすればAIサービスごとの出力特性がよくわかりますし、凡庸な答えが返ってくることはたしかです。ですが、AIを「優秀だけど、少し天然な新人さん」だと思って接するんです。「こういう構成で、こういう口調で、この情報を忘れずに書いてね」と丁寧に指示、つまりプロンプトを設計すれば、Geminiもしっかりと質の高い文章を返してくれます。
管理人は、文章生成においては「カスタム指示」を使っています。ChatGPTなら「プロジェクト」Geminiでいうと「Gem」です。そこに希望する振る舞いを細かく書いていく。そのうえで指示や依頼をする。この使い方なら実力は互角、というのが偽らざる本音です。
② リサーチ能力:スピードと精度はGeminiに軍配か
次に、ウェブ上の情報を検索・要約する能力。これはもう、正直に言って勝負あったな、と感じました。検索エンジンの王者、Googleのホームグラウンドですから当然かもしれません。
検索のスピード、カバーしている範囲、そして情報の精度。いずれも、体感ではGeminiに軍配が上がりました。より早く、より深く、より的確な情報に辿り着ける。このリサーチ能力は、一度味わうと元に戻れない魅力があります。
もちろん、リサーチにおいても調査の目的や観点、データソースの信頼度、対象期間などをプロンプトに仕込む前提です。
③ 連携とエコシステム:Google系サービスとの親和性はやはり魅力
当ブログの運営などで日々Googleのサービスを多用する管理人にとって、この連携機能はキラーパスでした。Gmailを開けば文案を考えてくれ、Googleドキュメントではシームレスに要約をしてくれる。加えてNotebookLMの音声サマリの利用回数も増やしてくれる。
この「ああ、そうそう、これが欲しかったんだ」という痒い所に手が届く感覚。派手さはないけれど、日々の業務効率を確実に、そして大きく向上させてくれます。これはOpenAIのエコシステムではまだ届かない、代えがたい美点です。
もちろん完璧じゃない。Geminiの「惜しい点」と自分なりの付き合い方
ここまでベタ褒めしてきましたが、もちろんGeminiが完璧超人というわけではありません。使っていると「うーん、ここは惜しい!」と感じる点も正直あります。
そうした弱点と、管理人なりの付き合い方もお話しします。
モデル進化のワクワク感はChatGPTに劣る。割り切りが必要
新しいモデルの発表会で世界中の度肝を抜く、あの感じ。あのワクワク感はやっぱりChatGPT(OpenAI)に軍配が上がります。AIが生み出す、予想もつかない創造的なアイデアや、アーティスティックな画像生成能力は、今でもOpenAIに大きな魅力を感じます。
一方、Geminiの進化は少し地味です。確実に実力を積み上げているものの、ChatGPTと比べると、見せ方を含めて派手さに欠けます。進化の早いAIの「最先端を走っている感」はChatGPTに劣るでしょう。
ただ、管理人の場合はAIの用途がある程度明確です。冷静に考えれば、目新しい機能より要件充足度が大事。なのでグッと我慢して真新しさの優先度は下げ、目をつぶることにしました。
「Gem」には癖があり、使いこなすにはコツがいる
Geminiのカスタム指示機能「Gems」は非常に便利なのですが、スマホアプリから使うと少し癖があることがわかりました。
たとえば、
- Gemと会話を始めるとき、利用するモデルを明確に指定できない
- 最後の発話から数時間ほど経過したあとに続けようとすると、「エラーが発生しました」と表示され、会話が続けられない
などです。
この問題の回避策はシンプル。Gemを使うときはブラウザ版のGeminiを使うこと。このちょっとしたコツを覚えておくだけで、Geminiとの付き合いは、ぐっと快適になります。
最終的な決め手は「自分の使い方」と「コスト」の天秤
性能や癖を理解したことで、移行して問題ないことを確認できました。では最終的に管理人の背中を押したのはなにか?
それは、圧倒的なコストパフォーマンスです。AI単体の性能から一歩引いて、「自分にとってのサービス全体の価値」で判断することにしたのです。
AI単体ではなく「サービス全体」で価値を判断する
管理人がGoogle AI Proに感じた価値は、GeminiのAI機能だけではありませんでした。
Google Oneプランと統合されたことでセットでついてくる、大容量のクラウドストレージ。これはもともと管理人が別でお金を払っていたサービスであり、これらがAI料金にコミコミになるのは、大きな魅力でした。
家族含みで計算してわかった、具体的なコスト削減効果
管理人のケースで、具体的な金額の変化を見てみましょう。
以前は、ChatGPT Plusに月額約3,000円、そしてGoogle Oneのストレージに年額2,900円を払っていました。これがGoogle AI Proに乗り換えたことで、ストレージ込みで月額2,900円に変わったのです。
くわえて、妻のGoogle Oneストレージ料金、月額2,900円もまるごと削減できました。Google AI Proの2TBのストレージは、Googleアカウントのファミリー設定を入れることで家族と共有できます。妻とは、子どもたちのスマホをGoogleファミリーリンクで共同管理しており、もともとファミリー設定を入れていたのです。
結果、家族でトータル年額5,900円節約できることとなりました。
性能は納得、付加価値も十分、おまけに財布にも優しくなる。もうを止めるものは何もありませんでした。
まとめ
長らく使ってきたChatGPT PlusからGoogle AI Proへ移行した理由。それは、管理人自身と家族を含めた使い方とコストを冷静に天秤にかけた、とても個人的な結論です。Geminiの性能が自分の求める水準に達した上で、付加価値とコストメリットがあること。これが移行の決め手でした。
新しいモデルやサービスが次々と発表されるAIの世界。最新についていくのも楽しいですが、大切なのは流行りやブランドではなく、自分の使い方に合ったものを自分の頭で選ぶことなのだとあらためて感じました。
この記事が、あなたが「自分にとっての最高のAIの相棒」を見つけるヒントになれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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