Xiaomi Smart Band 10 レビュー | 運動ログ・睡眠ログにちょうどいい定番スマートウォッチ

4.5
Xiaomi Smart Band 10レビュー

最近、仕事帰りに自宅から少し遠い駅で降りて、1時間ほど歩いて帰るのがささやかな習慣になりました。これが意外と楽しく、どうせなら記録してもっと運動を継続したいな、と。

そこに降ってきたのが、会社の健康保険組合主催の歩数コンテスト。上位賞金あり、ただしデータ連携は「Google Fit」必須という条件付きです。

じゃあスマートウォッチかな、と思って要件を深掘りしたところ、以下となりました。

  • 歩数計測とGoogle Fit連携。つまりアプリ含めたサービス継続性は必須
  • どうせなら日々のパフォーマンス改善のために「睡眠の質」も可視化したい
  • Suicaや通話やAIなど多機能は不要。各種計測と通知が正確にできれば十分
  • 予算は1万円未満、できれば5,000円前後が理想

そんな「目的特化型」で「信頼できる」デバイスを探していた管理人にとって、今回のXiaomi Smart Band 10はドンピシャでした。

本記事では、過去に同シリーズのMi Band 6Xiaomi Smart Band 7を使ってきた管理人が、最新モデルを実際に数日つけっぱなしで使って感じたリアルな手応えをお届けします。

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なぜ多機能ウォッチではなくXiaomi Smart Band 10を選んだのか

世の中には多機能で高価なスマートウォッチが溢れていますが、管理人にとっては不要な機能がほとんど。スマートウォッチ選びは、自分にとっての「必要」と「不要」を仕分ける作業でもありました。

目的は「運動と睡眠の記録」。だからSuicaも通話も不要

管理人がスマートバンドに求める目的は、あくまで「運動と睡眠のログ」と「Google Fit連携」の2点です。

Suicaでの決済やウォッチでの通話、ChatGPTなどの連携、音声アシスタントといった機能は、確かに便利そうに見えます。しかし、管理人の場合、支払いはスマホで行いますし、時計に向かって話すのも少し気恥ずかしい。スマホが本体で、スマートウォッチはあくまで「出島」のようなものだと考えています。

多機能モデルに3〜4万円を払うより、自分の目的に合った必要十分な機能の製品を安価に手に入れる。 この「割り切り」が管理人なりのガジェット選びの価値観です。

安かろう悪かろうは避けたい。決め手は「アプリの信頼性」

目的を絞ると、2,000円台で買えるような激安スマートバンドも選択肢に入ってきます。しかし、管理人はそれを選びませんでした。

計測データの精度もさることながら、最大の懸念はスマホアプリの品質です。サービスの継続性も未知数ですし、肝心の「Google Fit連携」が不安定では話になりません。

その点、Xiaomiは過去にSmart Band 6や7を使っており、その信頼性は体験済みでした。計測が安定しているといった本体の基本性能もさることながら、見逃せないのがデータを管理するスマホアプリの出来です。いくら本体が高性能でも、アプリが使いにくかったり同期が不安定だったりすれば、日々の利用は苦痛になってしまいます。

スマートバンドの価値は、ハードウェアとソフトウェアが一体となった「体験全体」で決まります。 その両方に信頼がおける大手メーカーを選ぶ安心感は、数千円の価格差を埋めるメリットだと感じています。

なおXiaomi Band 9 Activeという4,000円くらいの廉価版も候補でしたが、計測精度が低めというレビューの存在と、ベルト(ストラップ)交換の選択肢がサードパーティー製を含めて数が少なかったので除外しました。

生活を変えた2つのログ機能レビュー

実際にXiaomi Smart Band 10の「運動」と「睡眠」のログ機能を数日間使ってみました。そのリアルな手応えと、土台となるデータ連携のスムーズさについてレビューします。

【日中】退屈なウォーキングが「ゲーム」に変わる快感

仕事帰りのウォーキングで、週に4日ほどこのバンドを使ってみました。

スマホを取り出すことなく、手元の操作だけで「ウォーキング」のアクティビティを開始できるのはやはり快適です。

何より気に入ったのが、1km走破するごとに本体が「ブルッ」と振動し、その1kmのラップタイムを知らせてくれる機能。「お、今回は少しペースが速いな」「次はもう少しペースを上げてみようか」と、自然と意識が向くようになります。単調だったウォーキングが一種のタイムアタックのようなゲームに変わり、以前よりも運動の強度とやる気が少しだけ上がりました。「継続は力なり」をテクノロジーで後押ししてくれている気分です。

【夜間】睡眠の質を可視化したら、改善せねばと思えてきた

次に、数日間つけっぱなしで眠り、睡眠を計測してみました。

表示されたデータを見て、管理人は自分が入眠するまでに40〜50分もかかっていることを初めて知りました。浅い眠りの割合も多く、どうやら睡眠の効率が良くないようです。寝具が合っていないのかもしれない、という仮説も立ちました。

客観的なデータで「睡眠の質」を突きつけられたことで、ようやく重い腰を上げて改善に取り組むきっかけになりました。 まずは手始めに、枕元にスマホを置くのをやめてみることに。こうした小さな行動変容を促してくれるのが、睡眠ログの最大の価値かもしれません。

Google Fit連携もスムーズ。データ管理のストレスはゼロ

そして、今回の最重要ミッションが「Google Fit連携」です。

結論から言うと、全く問題ありませんでした。Mi FitnessアプリとGoogle Fitを連携させておけば、Xiaomi Smart Band 10経由Mi Fitnessアプリ側で記録したアクティビティデータが自動的にGoogle Fitへ集約されます。

スマホ本体の歩数計測とデータが重複するのでは?と少し心配していましたが、そこはGoogle Fit側が賢く統合してくれるようです。意識してウォーキングした記録も、普段の移動も、データがごちゃ混ぜになることなく管理できたのは、素直にうれしいポイントでした。 これで会社の健康プログラムにも、安心してデータを提出できます。

スペック表では分からない「トータルな満足度」

日々の使い勝手は、スペック表の数字だけでは分かりません。実際に毎日身につけてみて感じた「心地よさ」や、無理なく「続けられる」と感じたポイントについて掘り下げていきます。

過去の挫折はどこへ?着用感が気にならなくなった

管理人が過去にスマートウォッチを断念した最大の理由は「着用感」です。キーボードを打つ際の邪魔な感じと、汗で蒸れる不快感。今回もどうせ同じことが起こるかもな、と。

その点を検証すべく数日つけっぱなしで過ごしてみました。結論から言うと、あまり気になりませんでした。なぜ前回あれほど気になったのか不思議なほどです。

おそらく、管理人が使うキーボードが少し背の高いタイプに変わったことや、そもそも今回は明確な目的意識を持って装着し続けているからかもしれません。その半分は賞金パワーですけど。

もちろん、もともとバンド本体が細長い形状であることもプラスに働いているのでしょう。今回は長続きしそうな気がします。

長いバッテリーと簡単な手入れ。運用設計が考慮されている

ガジェットは、日々のメンテナンスが面倒だと結使わなくなってしまいます。

充電については、PCデスクのUSBポートに専用ケーブルを挿しっぱなしにし、デスク作業の合間に少しずつ充電するスタイルを確立。これで充電切れの心配はなくなりました。

また、本製品は5ATM防水と性能が高いので、帰宅後の手洗いと同時に石鹸でサッと丸洗いしています。充電の手間を感じさせないバッテリー持ちと、神経質にならず丸洗いできる防水性能。こうしたハードウェアの基本性能の高さが、日々の「続ける」ハードルをぐっと下げてくれます。

大手ならではの「ささやかな楽しみ」と拡張性

スペックが同じなら安い方がいい、とは限りません。使っていて「楽しい」と感じるかも重要なポイントです。

その点で、Xiaomiのような大手メーカー製品はウォッチフェイスのバリエーションが非常に豊か。「5種類の中から選んでください」といった寂しいことにはならず、アプリから気分に合わせてデザインを気軽に変更できます。

また、これからサードパーティ製の交換バンドが多数発売されるであろうという期待感もあります。機能だけでなく、こうした「気分で着せ替える楽しみ」や「将来の拡張性への期待感」があるのも、大手メーカー製品を選ぶ大きなメリットです。

まとめ

総合評価:

良いところ
  • 目的特化の、必要十分な機能
  • 運動継続を後押しする通知機能
  • 睡眠の質を可視化、改善のヒントに
  • 安定したGoogle Fit連携
  • PC作業でも邪魔にならない着用感
  • 充電と手入れ、メンテが楽
  • 豊富なフェイスで着せ替え可能
  • アプリ・サービス継続性の安心感
惜しいところ
  • Suica・NFC決済には非対応
  • GPS非搭載、単体でのルート記録は不可
  • 通話やAI、音声アシスタントは非搭載

Xiaomi Smart Band 10を数日間つけっぱなしで使ってみて、あらためて「細かいところまで配慮が行き届いていて心地よい」と感じています。

たしかに最新鋭の高級機種に比べると機能は少ないです。でもそれは、スマートウォッチはスマートフォンが持つ多機能を肩代わりするものではない、という割り切ると腹落ちするもの。

つまり、Xiaomi Smart Band 10は、「スマートウォッチに多くは望まないが、日々の活動ログの質と継続しやすさにはこだわりたい」と考える、賢明な実用主義者にこそ刺さります。

  • スマホがあれば十分、時計に決済や通話は不要と割り切れる。
  • まずは運動や睡眠の記録から、手軽に生活改善を始めてみたい。
  • 機能の数より、安定したアプリや長いバッテリーといった「日々の使い心地」を重視する。

もしあなたがこれらに当てはまるなら、Xiaomi Smart Band 10は、買って後悔しない質実剛健なパートナーになってくれるはずです。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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