尻ポケットに入れていたマネークリップ。8年間ずっと同じものを使い続けていました。革が擦れる気配も金具が緩む様子もなし。壊れる理由が一向に見つからない。
ただ「見慣れたな」と思う回数だけが増えていったので、違う財布に乗り換えることにしました。。
ぼくはミニマル志向なので、どうせ買い替えるなら「もっと薄く、もっと小さく」です。しかし薄さや小ささを売りにする有名ブランドは相場1万2,000円〜1万5,000円。予算に合いません。
結局最後に行き着いたのが、Amazonの無名ブランドLASIEM(ラシエム)の極小薄型財布o20。タイムセールで2,786円でした。
1週間使った結果を先に書くと、薄さは前作と同等、幅は1cm縮まり、満足。後悔する要素はまだ見つかっていません。
8年使った薄い財布を、あえて乗り換える
Kohdouの小銭入れ付きマネークリップを8年近く使っていました。2018年ごろに4,000円ほどで買った無名メーカーの品でしたが、革が破れる気配もクリップの金具が緩む様子もなく、耐久性という点では文句なしでした。
じぁあ使い続ければいいじゃない、とも思いました。正直なところ、壊れていない道具を買い替えるのは少し気が引けまふ。それでもやはり使って8年。取り出すたびに「見慣れすぎたな」という感覚。その積み重ねが新しい財布を探す理由ににりました。
壊れたからではなく飽きたから買い替えるというのは、ぼくにとってはかなり珍しいパターンでした。
とはいえ、飽きただけで無条件に乗り換えるつもりもなく。決めていた条件はひとつ。前作より薄いか、少なくとも同じ薄さで、なおかつ小さいこと。ここが満たせないなら乗り換える意味がない。そのときは素直にマネークリップを使い続けようと考えていました。
薄い財布市場を見て回って分かったこと
財布探しは、Amazonと店頭を行ったり来たりするところから始めました。8年前に同じことをしたときと比べると、価格帯も薄さを実現する手法も様変わりしていました。
価格帯とサイズが、そのまま候補をふるいにかける軸になっていきます。
クラウドファンディング系・デパート系は高すぎて見送った
2016〜18年ごろにクラウドファンディングで人気を集めた「薄い財布」系のブランドは、そのまま定番として生き残っていました。ただ、価格帯は1万2,000円〜1万5,000円がメインストリーム。高くても5,000円という予算感とマッチしませんでした。
なら店頭ならどうかと、ルミネなどのデパート系の売り場も歩いて回りました。しかし、素材や仕立てで価格が上がっている製品はいくらでもあるのに、薄さ・小ささ・持ち運びやすさが同時に成立するものは意外なほど手薄。要件に対してオーバースペックなものにお金を払う理由が見つからないと感じてしまい断念。
結局、Amazonを開くことになりました。
除外した3つのタイプ
薄さや小ささを謳う製品を並べると、いくつかの流派があることが分かってきます。実物や商品説明を確かめながら、次の3タイプは早い段階で候補から外しました。
- お札を3つ折りにするタイプ 折り目のぶん厚みが出るうえ、小銭入れも小さく鍵が窮屈
- ジッパーで薄さを稼ぐタイプ ギミックが増えるほど壊れる箇所と不具合の芽も増える
- お札を縦に入れるタイプ 薄さと引き換えに毎回の出し入れが面倒になる設計
ジッパー式は、見た目のスマートさは魅力的でした。ただ、可動部が少ないほど壊れにくいというシンプルな理屈は無視できません。クリップの金具しか可動部がなかった前作は8年後も現役なのがその証拠。余計な機構はつけてほしくない、という結論に落ち着き、ジッパー式は見送りました。
ボタンの数についても、少ないほうが理想ではありました。ただしジッパーほど強いこだわりではなく、開閉の手間が大きく増えなければ許容範囲、というくらいの緩い基準でした。
選んだのはAmazonの無名ブランド「LASIEM」
除外するタイプが決まったところで、次は逆に、自分が財布に何をさせたいのかを書き出す番でした。欲しい容量を数字まで落としていくと、候補はおもしろいほど絞り込まれていきます。
絞り込んだ要件
日々の使い方から条件を逆算すると、次の6つに絞り込めました。
- 小銭入れ付き キャッシュレス中心でも小銭ゼロでは生活が回らない
- お札は10枚程度 財布の中で折り目をつけずに収まること
- 小銭は最大15枚 余裕を持たせて、レジ前で慌てない量
- カードは5〜6枚 タッチ決済中心なので出し入れの快適さは優先度が低い
- ボタンは少ないほうがいい 複数箇所を毎回留める運用は、できれば避けたい程度の基準
- できれば家の鍵も 無理なら別で持ち歩く運用でも可
カードの出し入れのしやすさは人によって好みが分かれると思います。ぼくがここまで優先度を下げたのは、クレカ払いはスマホのタッチ決済で済ませていること、身分証を提示する機会も2ヶ月に1回もないこと、の2つです。カード段の枚数や取り出しやすさという価値は、ぼくの生活ではほとんど回収できません。
この条件で絞り込んでいくと、Amazon上ではOEM生産と思しき無名ブランドの財布に行き着きます。素材やブランドの物語に価格を払う気がなく、8年愛用したマネークリップもまったく同じ選び方で買ったため、この着地にはむしろ納得感がありました。要件を満たす最も安いアイテムを選ぶのが、ぼくにとっての正解です。
価格と割り切り
期間限定タイムセールを利用して、LASIEM o20を2,786円で購入しました。カラーはブラック。タイムセールで安くなっていたのがブラックとグレーの2色で、色のこだわりはないので、一旦ブラックにしました。グレーが残っていればそのまま買っていたと思います。
公称スペックは横約9cm・縦約8cm・厚さ約1.8cm、重量約45g。素材は本体が牛本革で、札入れ部分は合成皮革です。
この価格には、少しばかり時代を感じました。2018年に薄い財布を探したときはジャンル自体がまだ珍しく、前作のマネークリップですら4,000円ほどした記憶があります。円安が進んだ今、より小さくて多機能なものが2,786円で買えるのですから、薄い財布が市民権を得て値段がこなれたということでしょう。 参考 Amazonの怪しい業者排除ノウハウ
いわゆる「薄い財布」ジャンルの作り込まれた製品と比べれば、差額はおよそ1万円。それで長く使えて不便がないなら、浮いた1万円は家族といいものを食べるのに使いたい、というのが今回の割り切りです。 参考 Amazon歴10年の買い物哲学
1週間使ってみた感想


届いた翌日から、前作を引き出しにしまって1週間持ち歩きました。箱を開けると本体のほかに2年保証のカードが同梱されていて、この価格帯にしては手厚いなと感じたのが最初の印象です。狙いどおりだった点と、買う前には想像していなかった誤算が、使ってみるときれいに分かれています。
サイズ・素材の第一印象


袋から出すと、まず表面に入ったヘビ革のような型押し模様が目に入ります。チープな印象は受けませんが、かといって高級感で押してくるタイプでもなく、第三者から見れば「黒い財布を持っているな」くらいの認識で終わるでしょう。財布のデザインでおしゃれをする方向の製品ではない、と割り切って選びました。
肝心のサイズは、写真の通り幅が前作より約1cmコンパクトになった一方、薄さは前作のマネークリップと同程度です。数字にすれば1cmですが、カバンの内ポケットや尻ポケットに入れたときの余裕がはっきり変わります。劇的な差ではないものの、狙っていた「同じ薄さでひと回り小さい」が達成できたわけで、満足感はしっかりありました。


手に持つとクレジットカードよりひとまわり大きい程度。取り回しは良さそうです。



留め具にはLASIEMのロゴがさりげなく刻印されています。装飾としての主張は控えめで、素材そのものの質感で見せるタイプの仕上げです。
お札・小銭・鍵の収納実感



実際の運用では、お札10枚程度、小銭10枚程度、カード5枚を入れて持ち歩いています。写真の中身がそのままの状態で、ポケットの中で邪魔にならず、自分としては十分すぎるコンパクトさです。
一方、要件に入れていた家の鍵は誤算でした。小銭入れのサイズの関係で、鍵まで入れると膨らみが気になり今は外出しで運用していますが、少し膨らみを我慢すれば収まらないわけではありません。革が使い込まれて小銭入れ周辺が柔らかくなったら、鍵を財布に戻す運用も試すつもりです。
お札はまとめて1箇所に入れる構造で、前作と形が変わったぶん最初は多少の慣れが要りました。とはいえ現金を出す機会自体がそもそも少ないので、1週間経った今では違和感なく使えています。
正解を引いたな、と思います。
Amazonレビューの「くねり」報告について
購入前は、Amazonのレビューに残っていた「1万円札を入れたら財布がくねってしまった」という報告が気になっていました。同じ症状が出たら嫌だなと思っていたのですが、手元の個体では1週間使って一度も起きていません。おそらく生産品質のばらつきで、無名ブランドのOEM品を買う以上は避けきれない部分でしょう。
そのばらつきを見込んだうえで、今回は返品できる前提で購入しています。Amazon経由で返品できますし、同梱の説明書にも返品連絡フォームの案内がありました。2,786円という価格なら、外れを引いたときのダメージも許容範囲で、安さは品質のばらつきとセットと理解して買うのがこの価格帯との付き合い方だと思っています。
LASIEM o20はどんな人向きか
向いているのはこんな人です。
- 要件がはっきりしている人 収納量と開閉の手数を数字で決められるなら選定が早い
- キャッシュレス中心の人 カードの出し入れ頻度が低いほどこの構造が効いてくる
- ブランドに価格を払う気がない人 素材や産地の訴求を無視できるなら価格対性能が跳ね上がる
逆に、次のような人は無理に乗り換えなくていいと思います。
- 財布を装いの一部にしたい人 見た目で語れる製品ではない
- 現金と小銭を多く持ち歩く人 鍵まで入れると膨らむ程度の容量
- 個体差のリスクを許容できない人 返品前提で買えないなら価格の安さが牙をむく
まとめ:ぼくにはドンピシャ
総合評価:

1週間という期間では、革の経年変化も縫製の耐久性もまだ語れません。ただ、これまでの経験上、1週間使って「違うものにしよう」と思わなかったものは、その後長く使い続ける傾向があります。今回もその気配が濃いので、3〜5年後にこの財布を持ち歩いている可能性は高いと思います。
ぼくの場合は、気に入らなければ8年物のマネークリップに戻ればいいだけなので、かなり気楽に構えています。その退路があるうえで2,786円で薄さと小ささを両立できたのだから、この買い物は当たりでした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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