提供:EarFun
通勤と仕事のWeb会議で、1日の大半をイヤホンと過ごしています。カナル型の装着疲れが積み重なる中でイヤーカフ型を試し始め、SOUNDPEATS Clip 1やTRUEFREE Clip C10を経てこれで3機種目になります。
そこにEarFunが投入したイヤーカフ型、Clip 2をご提供いただきました。10本以上EarFunのイヤホンをレビューしてきたぼくには、「EarFunがやるなら何かある」という期待を持って手に取った1台です。
結論:シアターモードと防水設計の賢さは本物で、物理ボタンの操作感も素直に評価できます。通常使用での接続安定性も問題なし。1万円以下でこれだけ揃うイヤーカフ型はそうありません。通話がメイン用途なら、バッテリー実測と電波環境への理解が必要です。
EFCLIPNPR
- 25%オフ(9,990円→7,493円)
- Amazon公式ストア&EarFun公式サイトで利用可能
- 2026年5月31日 23:59まで有効
主な特徴とスペック
注目ポイント
- LDAC対応・Hi-Res認証取得。イヤーカフ型でここまでのコーデック対応は珍しい
- Bluetooth 6.0(Bluetrum BT8972F チップ)搭載
- 物理ボタン採用で誤操作なし
- 最大40時間再生(ケース込み)+ワイヤレス充電・急速充電対応
- IP55防塵・防水
- 左右専用設計でスピーカーが耳穴方向に向く
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 形状 | イヤーカフ型(開放型) |
| Bluetooth | 6.0 |
| コーデック | LDAC / SBC / AAC |
| ドライバー | 12mm チタンコーティング |
| 再生時間 | 単体11h / ケース込み40h(LDAC時:6h / 22h) |
| マイク | 4マイク + AI ENC |
| 防水 | IP55 |
| ワイヤレス充電 | 対応(急速充電も対応) |
| 重量 | 約5.5g(イヤホン単体) |
| 価格 | ¥9,990 |


装着感:安定感はあるが、ベストポジション探しに慣れが必要



EarFun Clip 2はイヤーカフ型として珍しい左右専用設計を採用しています。この設計が、安定感という長所と、ベストポジション探しという慣れの必要性の両方に関わってきます。
左右専用設計:スピーカーが耳穴方向を向く
EarFun Clip 2には、ぼくがこれまで使ってきたイヤーカフ型にない特徴があります。左右が明確に固定されていることです。以前使ったイヤーカフ型はどちらの耳にはめても使えるものが多かったのですが、Clip 2はL/Rが決まっています。
理由は、スピーカーの向きが耳穴方向に最適化されているからです。装着したとき、ドライバーが正しい角度で耳穴に向く設計になっています。音質への貢献という観点では、この設計の意図は理にかなっています。
ベストポジションを見つけるまでに慣れがいる
装着角度によって音のバランスが変わります。スピーカーが耳穴と特定の角度で向き合うことを前提に作られているため、そのポジションを見つけるまでに少し慣れが必要です。
マニュアルには「リムを斜め下に向けるように装着する」と案内がありますが、耳の形は人それぞれです。ぼくのベストポジションは、耳穴の下にあるくぼみにスピーカー部分をはめ込むような付け方でした。 このポジション探しを楽しめる人には面白い工程ですが、さっと付けてすぐ聴きたいタイプには手間に感じるかもしれません。
安定感はしっかりある
正しい位置に収まると、安定感は高いです。首を振っても歩いても外れる気配はなく、この点は文句なしです。
音質:「ボンチャカ」なキャラクターとシアターモードの化け具合


EarFun Clip 2の音質は、設定次第で評価が大きく変わります。基本のサウンドキャラクターとシアターモード使用時の2段階で見ていきます。
基本音質:個性的なドンシャリ、努力の結晶
音のキャラクターを一言で表すなら「ボンチャカ」です。 高音はシャカシャカと強調され、低音はドンドンと出ます。全体的に音が軽く、人の声を薄く乗せたような聴こえ方があります。
イヤーカフ型はスピーカーと耳穴の間に物理的な距離があります。その距離を埋めるためのチューニングの結果がこのサウンドシグネチャーに出ている、とぼくは解釈しています。音楽を楽しめるレベルには十分達しています。
最近、ぼくのメイン用途はポッドキャストやYouTubeの音声視聴にシフトしています。この観点では、声の輪郭が少し薄く聴こえる点が気になりました。シアターモードをオンにすると声の抜けも改善するので、音声コンテンツをメインで聴く人にもシアターモードは試してほしいです。
ぼくの見立てでは、この「音の軽さ」にはもうひとつ理由があります。後述する防水設計と関係しているかもしれません。
スピーカー面の微細な穴は水を弾きやすくする一方で、音の出方を軽くする方向に働いている可能性があります。つまり防水性能と音質はある種のトレードオフ。EarFunはイヤーカフ型という生活密着型の装着スタイルに合わせて、音の絶対値より生活耐性を優先する設計判断をしたのではないか、とぼくは読んでいます。
一方で、音の解像度は意外と高い印象です。ドラムロールの細かい刻みや複数の音が重なる場面でも、音の分離はしっかり感じられます。
シアターモード(Spatial Stage™):これをオンにしてから語れ
このレビューで一番評価したいのが、シアターモードです。 アプリからオンにした瞬間、音場の広がりが劇的に変わります。臨場感が跳ね上がり、音の分離感・解像感もはっきり向上したように感じます。
EQをいじるより、まずシアターモードをポンとオンにすることを強くおすすめします。EarFunのイヤホンでシアターモードを体験してきたぼくにとっても、このサイズ・このカテゴリで同じ体験ができるのは素直に嬉しかったです。
ひとつ注意点があります。シアターモードをオンにすると、EQカスタマイズが使えなくなります。シアターモードかEQか、どちらかを選ぶトレードオフです。ぼく個人はシアターモード一択ですが、EQで細かく追い込みたい人には悩ましい制約です。
通話品質・マイク:静かな場所なら実用的。カフェ通話には向かない
4マイク構成+AI ENCという構成はスペック上は申し分ありません。ただ、イヤーカフ型の構造的な弱点があります。本体が耳の後ろ側に位置するため、口からマイクまでの距離が遠くなります。
普通に話すだけでは声が遠く聴こえることがあり、ちゃんとマイクに声を届けるには少し声量が必要です。静かな室内でのWeb会議なら実用的ですが、カフェなど騒がしい環境での仕事通話には向きません。
声を張らないと相手に届かず、かつ内容を大声で話したくない場面では使いにくさを感じます。仕事の通話がメイン用途で検討している人は、この点を念頭に置いてください。
接続性:マルチポイントは実用的。電波混雑環境への注意点あり
接続性は通常使用では安定していますが、電波が込み合う環境では注意点があります。マルチポイントの実用性と、接続安定性の両面を見ていきます。
マルチポイント接続とGoogle Fast Pair:実用性が高い
個人的に高く評価しているのがマルチポイント接続です。 移動中はスマホでTeamsに参加して、席についたらPCに切り替えます。イヤホン側もそれに自動で追従してくれるので、切り替え操作がいらないんです。仕事でスマホとPCを行き来する人には、地味ながら相当に効く機能です。
Google Fast Pair対応でAndroidデバイスへの初回接続もスムーズです。ゲームモード(低遅延)も搭載しています。
ひとつ注意点があります。同時接続は2台までです。仕事スマホ・私用スマホ・仕事PCの3台を使い分けたい場合は、1台を一旦切って再接続するひと手間が必要です。 3デバイスをシームレスに行き来したい人は、この点を確認しておいてください。
接続安定性:通常使用は問題なし。電波混雑環境では注意
使用初期に片耳が数秒途切れる現象が発生しましたが、その後の検証で再現条件が絞れました。スマホ1台のみに接続した状態では接続断は再現しませんでした。
断続的な切断が起きたのは、Windows PCへのBluetooth接続+ワイヤレスキーボード+Teams通話+マルチポイント(スマホ同時接続)という、電波が非常に混雑した環境下でした。AFH(適応型周波数ホッピング)が混雑した周波数帯で安定するまでの初期症状だったと解釈しています。 複数のBluetooth機器を同一PCで同時使用するヘビーな環境では、同様の現象が起きる可能性がある点は念頭に置いてください。
操作性:物理ボタンは素直に評価できる

物理ボタンの採用は、迷いなく評価できる部分です。 ボタンは指先で触れただけで存在を認知できる形状で、押し込むとポチっという触感フィードバックがあります。装着中に誤操作が起きない安心感もここから来ています。
この恩恵が特に効くのは、うるさい場所や咄嗟の場面です。騒がしい環境でも手探りでノールック音量調整ができますし、突然話しかけられたときにすぐ一時停止できます。タッチセンサー式は指先の位置合わせが必要で、操作しやすさは段違いです。
バッテリー・充電:ここは文句なし

単体11時間、ケース込み最大40時間はイヤーカフ型の中でもトップクラスです。 ワイヤレス充電と急速充電の両方に対応しているのも、日常使いで便利に感じます。
ただし、この11時間はあくまで音楽再生時のカタログ値です。マルチポイント接続+通話マイクをフル稼働させるWeb会議という使い方では、5〜6時間でバッテリーが切れました。通話を含むヘビーな使い方では公称値の半分程度を目安にしておくほうが安全です。カジュアルなBGM再生が主な用途であれば、11時間の数字は十分に現実的だと思います。
ちなみに、ぼくは左右を交互に充電しながら使う運用を試しています。右を使っている間に左をケースで充電し、充電が終わったら入れ替えます。この繰り返しで、1日中シームレスにつけ続けることができました。Teams会議の多い日、これがわりと現実的な解だったりするんですよね。
専用アプリ:EarFunらしい安定した完成度


EarFun Audioアプリは、これまでのEarFun製品と同様に完成度が高いです。EQカスタマイズ、シアターモードの切り替え、ゲームモードの有効化など、機能がわかりやすく整理されています。
ただし、シアターモードをオンにするとEQが使えなくなる点は、もう少し柔軟な設計にしてほしかったと感じます。
防水性能:スピーカー設計の賢さが光る

スペック上はIP55ですが、それ以上に評価したいのがスピーカー表面の設計です。
以前使ったイヤーカフ型はスピーカー部分がくぼんだ形状で、そこに水滴が入り込むと表面張力で取れなくなり音質が落ちてしまうことがありました。取り除くためにイヤホンを外して振る手間が必要でした。EarFun Clip 2のスピーカー面は微細な穴が開いたフラットに近い形状で、水がたまりにくい設計です。
多少濡れても音が一瞬落ちてすぐ復帰します。シャワーを浴びながら音楽を流し続けられる快適さは、このスピーカー設計の恩恵です。 お風呂・シャワー中に音楽を楽しむ用途には、このカテゴリの中でも特に向いていると思います。
とはいえ、この設計が音質の「軽さ」とトレードオフになっているとすれば、それはイヤーカフ型の使い方への正直な割り切りだとぼくは思います。音質の絶対値を追い求めるより、濡れても気にせず使い続けられる生活耐性を選んだんですよね。その優先順位は、このカテゴリのイヤホンを手に取る人の用途と、たぶん合っています。
良かった点・悪かった点

良かった点
- 物理ボタンの操作性 誤操作がなく、押した感触がはっきりしている。タッチ式での誤反応に疲れた人には刺さる
- シアターモード(Spatial Stage™) オンにした瞬間に音場と臨場感が劇的に変わる。これがあるだけで体験の価値が上がる
- 防水設計の賢さ スピーカー面に水がたまりにくい設計で、シャワー中も快適に使える
- 左右専用設計 スピーカーが耳穴方向に向く設計で、音質への設計的な誠実さを感じる
- バッテリーとワイヤレス充電 ケース込み40時間とワイヤレス充電対応で、日常使いで困らない
悪かった点
- 電波混雑時の接続断 PC+ワイヤレスキーボード+Teams通話+マルチポイントという高混雑環境で発生。スマホ単独では再現せず
- マイク:声を張らないといけない場面がある 本体が耳の後ろに来る構造上、カフェなど騒がしい場所での仕事通話には向かない。静かな場所での短時間通話なら実用的
- ベストポジション探しに慣れが必要 装着角度で音が変わるため、自分の耳に合ったポジションを見つけるまで少し時間がかかる
こんな人におすすめ
こんな人に向いています
- タッチ操作の誤反応が嫌で、物理ボタンを求めている人
- お風呂やシャワー中に音楽を楽しみたい人
- 外の音を聞きながらBGMを流しておきたい人(自転車通勤の方など、周囲の音への注意が必要なシーンに)
- EarFunのシアターモードを体験してみたい人
- 仕事のPCとスマホをマルチポイントで繋いで、Teamsをシームレスに切り替えたい人
こんな人には向きません
- 複数のBluetooth機器を同一PCで同時使用する人(電波混雑時に接続断が起きやすい環境になる)
- ポッドキャストや学習コンテンツを外出先でしっかり聴き込みたい人(開放型の構造上、環境騒音に負けやすい)
- カフェなど騒がしい場所での仕事通話がメイン用途の人
まとめ:1万円以下でこの完成度。通話用途はバッテリーと電波環境の把握を
総合評価:
EarFun Clip 2は、スペックシート上では申し分のない構成です。物理ボタン、シアターモード、防水設計の賢さ、バッテリーの持ち。評価できる部分は確かにあります。
「EarFunがやるなら何かある」という期待に対しては、シアターモードがひとつの答えでした。このカテゴリにEarFunらしいアプローチを持ち込んだ部分は、確かに感じられます。
★4.5とした理由は、通話ヘビーユーザーな自分としては実測バッテリー(5〜6時間)が気になったのと、イヤーカフ型の構造に起因するマイク距離ゆえです。どちらもカテゴリの制約として割り切れる範囲ですし、バッテリーに関しては回避策もあるので、気にならない人またはながら音楽鑑賞の用途がメインの人であれば★5だと思います。
イヤーカフ型の魅力は「外の音を聞きながら音楽も楽しめる」という開放感にあります。1万円アンダーでLDAC・シアターモード・物理ボタン・ワイヤレス充電が揃うEarFun Clip 2は、このカテゴリでとても費用対効果の高い1台だと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
EFCLIPNPR
- 25%オフ(9,990円→7,493円)
- Amazon公式ストア&EarFun公式サイトで利用可能
- 2026年5月31日 23:59まで有効

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