イヤホン・ヘッドホン

SoundPEATS Truengine 3SEレビュー | この音質はズルい。音の分解とバランスが秀逸な完全ワイヤレスイヤホン

4.5
SOUNDPEATS Truengine 3SE

提供:SoundPEATS

メーカー様のご厚意で、2020年6月28日に販売されたばかりの完全ワイヤレスイヤホン「SoundPEATS Truengine 3SE」を先行レビューさせていただけることとなりました。

感想を一言でいうと、耳が気持ちいいです。

音域別の役割分担がはっきりしており、かつ音の鳴らし分けや奥行き感がとても優秀。

なので、楽器1つ1つの音色がちゃんと聴こえつつも、全体として協調している様子が手に取るように伝わります。

ぼくは音楽を聴くとき1つ1つの音を聴き分けながらその連関を楽しむ「分解」タイプなので、この音色の特性がクリーンヒットしました。

6,000円前後の完全ワイヤレスイヤホンでこの音質は、ちょっとズルいんじゃないでしょうか。

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本記事は商品提供を受けて作成しています

SoundPEATS Truengine 3SEの概要

注目ポイント

  • 高音・低音を鳴らし分ける2DD構成
  • TrueWireless Stereo Plusによる長時間駆動
  • コンプライのウレタンフォームイヤーピース付属

6,000円台の完全ワイヤレスイヤホンで2DDというのは初めて見るかもしれません。

スペック

  • ドライバー:2DD
  • Bluetooth:5.0
  • チップ:Qualcomm QC3020
  • コーデック:aptX、AAC、SBC
  • 通信距離:最大10m
  • 再生時間(本体のみ):約6.5時間
  • 再生時間(ケース込み):約30時間
  • ケース充電時間:約2時間
  • 防水防塵:IPX5
  • その他:デュアルマイクノイズキャンセル、TWS Plus対応

SoundPEATS Truengine 3SEレビュー

それでは実機レビューです。

外観・デザイン:北欧デザイン風

SOUNDPEATS Truengine 3SEの本体とケース
SOUNDPEATS Truengine 3SEをケースに収納したところ

全体像はこんな感じ。

SOUNDPEATS Truengine 3SEの本体の表面
SOUNDPEATS Truengine 3SEの本体の裏面

ツヤをおさえたシックな黒に、ザラつき加工のブロンズ。

色合いのセンスは北欧デザインの某イヤホンを彷彿とさせます。

SOUNDPEATS Truengine 3SEのケースの上のロゴ

ケース上面のロゴは、光にあてるとこんな感じに浮かび上がります。

SOUNDPEATS Truengine 3SEの裏の充電ジャックはUSB-C

後ろにはUSB-Cの充電口。

ただし充電速度は5Wです。

SOUNDPEATS Truengine 3SEの底面。技適、PSE、FCCなど各種認証を取得済

底面には各種認証マークや技術仕様が記載されています。

技適、PSE、FCCなど各種認証マークが確認できます。

付属品:コンプライのウレタン製イヤピが付属

SOUNDPEATS Truengine 3SEに付属するコンプライ(COMPLY)のウレタンフォームイヤーチップ
SOUNDPEATS Truengine 3SEに付属するコンプライ(COMPLY)のウレタンフォームイヤーチップのアップ

有名なイヤーピースメーカー「コンプライ」のウレタンフォームイヤーピースが付属します。

ウレタンフォームイヤーピースは、「超良いけどすぐ壊れるし高い」という、超こだわり派向けのアイテム。

具体的には、

  • 耳にあわせて形が変化。フィット感が高く、音漏れ防止効果が高い
  • 音の通り道を邪魔しない。イヤホンの音を忠実に耳に伝達する
  • 柔らかい触感。耳を圧迫しにくく、長時間利用でも痛くなりにくい
  • そのかわり、耐久性が低く、値段が高い(1ペアで1,200円くらい

という特性のもので、気軽に買えるアイテムとは言えません。

なので、お試しで1セットついてくるのは嬉しいポイントです。

NAE
NAE

最近だとAUKEY EP-B80もウレタンフォームのイヤーピースが付属していました。流行なんでしょうか

接続:少し不安定なときがある

SOUNDPEATS Truengine 3SEをAndroidスマホに接続したところ

ペアリング:早い

Bluetooth接続画面では、左右別々で認識されます。

どちらかをタップすれば、もう片方は自動接続されます。

片耳だけで使いたいときは、片方だけケースから出せばOK。

ちなみに「aptX TWS Plus」マークは、Qualcommのチップが提供する「TrueWireless Stereo Plus」が有効化されている印。

一度ペアリング設定すれば、次回以降はケースから出すor電源オン時に自動接続されます。

接続維持力:特定条件下で不安定

ときたま、0.5秒くらいブツブツっという雑音と無音が入ることがあります。

具体的には、

  1. 右イヤホンの音が切れる
  2. ブツブツっという雑音とともに、左も切れる
  3. 右の音が復活し、左も復活する

というサイクルが、0.5秒の間に完了する感じ。

どんな条件で起きるのか実験したところ、

  1. 2m以内に2.4GHz帯のWiFiルーターがある場所で、
  2. スマホがWiFiに接続している状態で、
  3. スマホでアプリを立ち上げたまま画面をロックし、
  4. 再度アンロックしアプリが処理を再開したとき、
  5. 20%くらいの確率で再現

でした。

おそらく、起きていることは

  • BluetoothとWiFiで電波干渉している(仕様として利用帯域が重複する)
  • アプリ再開時=WiFi通信開始時の瞬間的な強電波で、Bluetoothが負ける

ではないかと思います。

実際、WiFiアクセスポイントから離れると問題は再現しませんでした。

しかし、他のワイヤレスイヤホンで同じことが起こらなかったあたり、SoundPEATS Truengine 3SEはBluetooth電波出力が弱いのでは?と思います。

ただ、Bluetooth電波の出力強度は電池の持ちとトレードオフ。

もしかしたら、「接続維持力より電池の持ちを優先させる」という判断でバランス調整されているのかもしれません。

操作性:タッチ操作。フィードバックがGood

タッチ操作です。銅色の部分に当たり判定があります。

実を言うと、ぼくはタッチ操作のイヤホンが苦手です。

理由は、自分の操作がちゃんと伝わったかがわかりづらいから。操作のたびに、伝わったか確認する(音量が変わったかなど)と確認するのが面倒で。

その点でいうと、SoundPEATS Truengine3SEは、タッチ操作が通ったら「ピコン」と音がなるんです。

操作が通ったかの確認が省けるので、タッチ嫌いだったぼくも難なく使えています。

ちなみに、主な操作方法は以下の通りです。

  • 右1回:音量アップ
  • 左1回:音量ダウン
  • 右/左2回:再生/一時停止、着信応答/通話完了
  • 右/左3回:Siri/Alexa/Google Assistant起動
  • 右/左長押し(1.5秒):次の曲/前の曲
  • 左右長押し(6秒):ペアリングモード

装着感:良い。ただしイヤピはしっかり選ぶこと

長時間つけても、耳が痛くなりません。

5時間ほどつけっぱなしにしても大丈夫でした。

ただ、イヤーピースはしっかり選ぶ必要があります

具体的には

  • イヤホン本体は耳の内壁に密着しない。装着時は耳の内側の空間に置くイメージ
  • 耳からの落ちにくさや装着感は、イヤーピースのフィット感のみに依存

という感じ。

フィットしていれば、頭を振っても落ちません。逆に、大きすぎて耳穴にしっかり入っていない、または小さすぎてスカスカの場合、簡単に耳から落ちます

そのため、

  • シリコンのイヤーピースを使う場合、SMLをちゃんと選ぶ
  • できる限り、付属のコンプライを使う
  • それでもフィットしない場合、イヤーピースを買う

など、イヤーピースをしっかり選んで使うことをおすすめします。

スピーカー音質:好き

aptX対応のAndroidスマホとペアリングして聴いてみました。

第一印象は

「あ、耳が気持ちいい」

です。

具体的に、気持ちのよかったポイントは4つ。

  • 粒感×抜け感×臨場感。特に高音は360度きらめき、ずば抜けてキレイ
  • ドラムの音響。鳴るだけでなく、響きわたるだけでなく、最後まで響きわたりきる
  • 中音域の分離。楽器(音種)ごとに定位箇所が違い、音を聞き分けられる
  • 低音のまとまり。音圧や存在感を保ちながらも、他音域を一切邪魔しない

一言でいうと、音域ごとの役割分担が明確なんです。

さらに、それぞれの音域が、

  • 自分の良さの出し方
  • 全体としてよく聞こえるためにやるべきこと

の両方を熟知している印象。

例えるなら、統率の取れた軍隊、意思統一されたオーケストラ、各方面の製作プロが集まるスタジオを想起させる音です。

ぼくは分解的に音楽を聴く(1つ1つの楽器の音を聞き分けながらその連関を楽しむ)タイプなので、聴いた瞬間ニヤニヤしちゃいました。

これは良い音ですよ。

マイク音質:及第点

仕事のWeb会議に使ってみました。

意思疎通には不自由しない音質です。

「デュアルマイクノイズキャンセリング」が上手に機能しているようです。

電池の持ち・充電:充電で少し注意点あり

SOUNDPEATS Truengine 3SEが正しく充電されているところ

電池の持ちは公称とほぼ同じで、6時間ちょい持ちました。

が、ケースに入れて充電するときに2つ、注意点があります。

電池の持ち

以下の条件で、100%→0%まで6時間ちょいくらいでした。

  • まわりの音が聞こえないくらいの音量
  • スマホで音楽再生。イヤホンまで1m以内
  • Bluetoothが混線する場所には行かず
  • 再生・ストップなど操作なし(流しっぱなし)

商品説明は「6.5時間連続再生」ですが、電池の持ちは音量やBluetooth接続状態に依存するので、あくまで「最大6時間」と捉えるのがよさそうです。

とはいえ6時間も持てば、平日の通勤や休日の移動時間・運動時間に使うには十分でしょう。

テレワークで日中使うとしても、夜間と昼休みにケースに入れておけば問題なく1日使えると思います。

充電

注意点が2つあります。

  • ケースとイヤホンの接触はシビア
  • ケースに入れても自動で電源オフにならない

イヤホンをケースに入れたとき、位置が若干ずれるだけで接触不良になり、充電されません。

ケースのフタを閉じる前に、真ん中の白の充電LEDとイヤホンの赤いLEDが点灯していることを確認しましょう。

また、ケースに入れてもイヤホンの電源はつきっぱなしです。接続解除されません。

充電していたつもりが全然だった……ということにならないため、ケースに入れる前に長押しでの電源オフを忘れずに。

防水・防塵:IPX5はシャワーもOK

IPX5相当の防水とのことで、テストのためシャワーを浴びせてみました。

結果、無事生還しました。なんの問題もなく動作しています。

雨やワークアウト時の汗も問題なく耐えられそうです。

保証:12ヶ月の保証つき

SoundPEATS製品には12ヶ月の製品保証が付属します。

約6,000円と、保証が売りになるレベルの値段帯ではありませんが、ないに越したことはありません。

普通に使っている中で壊れてしまったら、Amazonのアカウントサービスから連絡しようかと思います。

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実施に使ってみた感想

PCにつなぐとなぜか音質劣化

音質が素敵なだけでなく、電池の持ちも6.5時間と長くで、つけっぱなしでも耳が痛くならない、ということで、

  • 仕事PCにつなぐ
  • 作業時はブラウザでAmazon Music Unlimitedを開いて音楽を聴く
  • Web会議が始まったら、そのまま合流する

という横着な使い方を試してみました。

すると、なぜか音楽がめちゃくちゃこもって聞こえる、という現象に見舞われました。急激な劣化です。

スマホだとものすごく良い音質なんですが……

マイク音質や接続性は問題がないので、コーデックやPCのミキサーの問題なのかもしれません。

もちろん、スマホにつないで聴くぶんには音質問題は起きないため、

  • 作業時はSoundPEATS Truengine 3SE
  • Web会議時は、そっち用のイヤホン

と切り替えれば大丈夫です。

イヤホンの付け替えは面倒かも、と思いきや、それはそれで気持ちの切り替えになるので、気になりませんでした。

※2020年7月25日追記

Twitterで以下のコメントをいただきました。

「PCに繋ぐと音質劣化」ですが、PCに繋いでマイク選択をイヤフォンのものにすると、BluetoothのプロファイルがHFPかHSPになってしまうということじゃないのかな?

Twitter

そこでプロファイル切り替えを試してみたのですが……

ほんの少し音質改善したものの、ダメでした。スマホとつなげたときのクリアさを100とすると、30→50になったくらい。

メーカー様に問い合わせたところ「コーデックの問題か思われます」とのことで、コーデック切り替え方法を調べてみたのですが

  • Windows 10は標準でaptXに対応
  • だが使っているコーデックの確認や選択はできない

ということ(参考)で、迷宮入り。

結論、SoundPEATS Truengine 3SEはスマホ専用で使うほうが幸せになれそうです。

大きめイヤーピースでもケースが干渉しない

SOUNDPEATS Truengine 3SEにコンプライ(COMPLY)のウレタンフォームイヤーチップをつけた様子

せっかくいろいろとイヤホンを持っているので、付属のシリコンやコンプライのウレタンフォームだけでなく、他のイヤホンのイヤーピースと交換してみました。

そのなかで気づいたのが、大きめのイヤーピースを交換しても、ちゃんと充電できる点。

ケースのイヤーピース収納部分が大きめに作られているんです。

SoundPEATS Truengine 3SEは、イヤーピースのフィット感が耳への装着感・固定感に直結する作りなので、耳が大きい人にとって

  • 大きめのイヤーピースに付け替えたい
  • でもイヤーピースが大きすぎると充電できるか不安

という人にとって、嬉しい配慮なのではないでしょうか。

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SoundPEATS Truengine 3SEはこんな人におすすめ

  • コスト以上の音質を求める人
  • 音を分解しながら音楽を聴く人
  • イヤーピースにこだわりたい人

まとめ:好きです

総合評価:

ぼくの好みにクリーンヒットする音なので、本当は★5あげたいところでした。

しかし接続や充電の面ですこし不安な点があることから、公平性を期して★-0.5しています。

ただ、不安点を差し置いてでも使い続けたくなるくらい魅力的な音を鳴らす点は、最後に再度、強調しておきたいところ。

音の分離を楽しむタイプの人は、ぜひお試しください。

以上「SoundPEATS Truengine 3SEレビュー | この音質はズルい。音の分解がきわめて秀逸な完全ワイヤレスイヤホン」でした。

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  1. 山下吉幸 より:

    「Windows 10は標準でaptXに対応」という部分ですが、
    これはwin10の標準BTドライバ(ソフトウェア)でも対応したということですが、
    BTアダプタ(ハードウェア)がapt-xに対応してなければ当然SBCになります。

    当方のWin10環境としてはapt-x対応のIntel AX200+Intelのドライバですが
    スマフォやタブレットとの違いは、ほとんど無いといって良いです。
    (一応コーデックは別の受信機でapt-xになることは確認してます)

    若干知識は必要ですが、Linuxだと
    https://github.com/EHfive/pulseaudio-modules-bt
    の手順にてBlueToothコーデックをカスタムすることで、
    A2DPでどのプロトコルで接続するかを選べるようになるので、
    レビュー前の確認用にはいいかもしれないです。

    • NAE NAE より:

      山下さん
      コメントありがとうございます!

      たしかにBTアダプタも関係しますね。
      ちょうど先日、仕事要Windows PCをAX200に挿したところなので、aptXいけるか見てみます。

      Linuxの情報もありがとうございます。
      手元でLinuxが動く環境がChromebook上のLinuxエミュレータだけなので、いただいた手順がそのまま使えるか自信がないですが、時間を見つけてトライしてみようと思います。

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