イヤホン・ヘッドホン

SoundLiberty 94レビュー | まるで勇者。1万円以下のANC対応完全ワイヤレスイヤホンの基準になりうる優秀モデル

5.0
TaoTronics SoundLiberty 94

提供:TaoTronics

TaoTronics様のご厚意で、2020年9月4日発売のANC搭載完全ワイヤレスイヤホン「SoundLiberty 94」を先行レビューさせていただきました。

感想を一言でいうと、ドラクエの勇者みたいです。

正直、突出した特長はありません。でも全体的に高いレベルに仕上げられていて、文句がつけられる点がほぼなく、どんなシーンでも活躍できてしまいます。

「完全ワイヤレスイヤホンかくあるべき」とか「ANCたるものの必須条件はですね」とか、そういう信念やこだわりを持っている人でない限り、誰が買っても満足できるのではないでしょうか。

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本記事は商品提供を受けて作成しています

TaoTronics SoundLiberty 94の概要

注目ポイント

  • ハイブリッドANCで優れた遮音性(~35dB)
  • ANCオンなら単体5時間、ANCオフなら単体8時間の連続再生
  • 大型9.2mmダイナミックドライバー
  • 外音取り込み機能搭載、安全性にも配慮

「流行の機能を盛り込みました」という感じです。

でも、実際に使ってみると注目ポイント以外の部分も優秀であることがわかります。

詳しくは実機レビューのセクションにて……

仕様・スペック

  • Bluetooth:5.1
  • コーデック:AAC、SBC
  • アクティブノイズキャンセリング:ハイブリッド型ANC
  • 再生時間:単体最大8時間(ANCモードで約5時間)、合計最大32時間(ANCモードで約20時間)
  • 充電時間:約2時間
  • 充電ポート:Type-C
  • 通信距離:約10m
  • 防水等級:IPX5防水防汗(イヤホンのみ)
  • ボタン仕様:タッチセンサー式
  • イヤホンタイプ:カナル型
  • 対応機種:iOS/Android/WindowsなどBluetooth搭載デバイス
  • その他:外音取込、自動ペアリング、タッチコントロール、片耳モード

TaoTronics SoundLiberty 94レビュー

では、実機レビューです。

外観・デザイン:シンプルで特長なし

TaoTronics SoundLiberty 94 ケースの前面

ケースは黒豆チックな長丸フォルム。

TaoTronics SoundLiberty 94 ケースの裏面 USB-Cジャック

USB-C給電です。ポイント高し。

TaoTronics SoundLiberty 94 イヤホン本体をケースに入れた様子

フタを開けるとこんな感じ。

うっすら浮かび上がる「TaoTronics」のロゴ。

イヤホン本体のデザインもきわめてシンプルです。

なにも邪魔しない、なにも主張しない、ただそこにいるだけ……という佇まいです。

TaoTronics SoundLiberty 94 ケースのイヤーピース格納部分は結構浅い

ただ、ケースの底が浅めなのは要注意。

イヤーピースを交換すると、ケースに収まらなくなる可能性があります。

交換前にサイズ確認するほうがよさそうです。

大きさ・重さ:シュッとしている

TaoTronics SoundLiberty 94 ケースの大きさ

手の中におさまる大きさ。

持ってみても「ズシッと感」はありません。

ケースも本体も、全体的に丸いので、指から滑り落ちやすそうなのは難点かもしれません。

TaoTronics SoundLiberty 94 ケースの大きさ 裏側

手に持ったついでに、ケース裏側の各種認証表示も撮ってみました。

技適その他、必要なものは一通りついています。

装着感:よくぞここまで

個人差はあると思いますが、ぼくにはめちゃくちゃしっくりフィットします。

カナルの耳穴フィット、ハウジング(イヤホン本体部分)の耳の内壁フィット、ともに完璧で、まるで耳の一部になっているよう。

装着感が弱かった過去作SoundLiberty 77を知っているがゆえ、「よくぞここまで進化したな」という感じです。

接続:スピードも安定性も良し

TaoTronics SoundLiberty 94 Androidスマホとペアリング・AAC接続した様子

ペアリング、接続&利用、接続先切替、切断まで、一通り試しましたが、特にストレスを感じるポイントはありませんでした。

ペアリング

ケースから出すとすぐにペアリングモードへ。

スマホ側でペアリング先を選べば、すぐにつながります。

「MCSync」技術で左右のイヤホンそれぞれと個別につながるため、接続時の「Connedted」というアナウンスが左右別々のタイミングで聞こえます。

接続先の切替

早いです。

  1. 1つ目のデバイスから切断
  2. 即、ペアリングモードへ
  3. 2つ目のデバイスで接続
  4. すぐにつながる

1度に1つのデバイスにつなぐ運用なら、ストレスなく使える水準です。

接続維持力

安定しています。

同じ周波数帯である2.4GHzのWiFiのアクセスポイントから1mの距離でも、混線しませんでした。

また、人通りの多めな場所でも瞬断はありませんでした。

操作感:感度の良いタッチ操作

タッチ感度は良好。だいたいの操作方法は以下の通りですが、かなりたくさんあるので、まずは「1タップは音量、2タップで再生・停止、3タップで曲送り」くらいで覚えておくと良いかと思います。

  • 1タップ(右):音量アップ
  • 1タップ(左):音量ダウン
  • 2タップ(右):再生・一時停止
  • 2タップ(左):外音取込オン・オフ
  • 2秒長押し(右):Siri等の呼び出し
  • 2秒長押し(左):ANCオン・オフ
  • 3タップ(右):次の曲
  • 3タップ(左):前の曲

なお2タップ(左)で呼び出せる外音取込は、オンにすると音楽が一時停止、オフにすると再生が始まります

これが結構便利で、たとえばコンビニで

  1. 音楽を聴きつつ買うものを選ぶ
  2. 店員さんと話すために外音取込オン&音楽ストップ
  3. 買い物完了とともに外音取込オフ&音楽再生

という流れを、「左側2タップ」のみで完了します。

実際の利用シーンがよく考えられているなと。

スピーカー音質:個性は薄いが高水準

一言でいうと、聴き込める水準のきれいなボンチャリです。

音量バランスは、低>中=高。迫力・パンチ力があり弾みのよい低音が、全体をリードします。

かといって中・高音域の音質に妥協しているわけではなく、アコースティック系やボーカルメインの曲もキレイに楽しめます。

音の位置感でいうと、だいたいの音像は頭の中央に定位しますが、高音域のみ少し前面斜め上から聞こえます。

分離感・臨場感の面では、音源が意図的に左右に鳴らし分けしている音色はしっかり左右分離されます(右から左に音が流れる、とかが潰れたりしない)。

が、それ以上のサラウンドは入っていません。良く言えば音源の意図を素直に伝えている、悪く言えば臨場感に欠ける、という感じです。

まとめると、「SoundLiberty 94といえばコレ!」と呼べるようなきわだった特長はないものの、全般的に十分に聴き込める音質に仕上がっています

各音域別のインプレッションは、以下のとおりです。

高音域

遠くできらめくような聞こえ方。

奥行きや臨場感は今ひとつだが、粒度はしっかり。

響ききるところまで、しっかり表現している。

中音域

きわ立った特長のない、平均的な聞こえ方。

音色ごとの分離やボーカルの特長づけはされていない。

音源の意図をそのままスピーカーから出している感じ。

低音域

全体的にボリューミーで丸い。

ボクサーグローブで大太鼓を思いっきり叩いているようなイメージ。

ただし、弾みやキレ、響きが良いため、聞いていて嫌な感じはしない。

ノイキャン性能:優秀

優秀なのではないでしょうか。

音楽を流さず、ANCをオンにするだけで、

  • 空気清浄機やエアコンの音:ほぼ聞こえなくなる
  • キーボードの打鍵音:カチャカチャが少し聞こえる
  • マウスのクリック音は体感2割くらいに減音される
  • 足音はほぼ消える

と、かなり外音が軽減されます。

そして、ANCオンの状態で音楽を流すと、

  • もうほとんど音楽だけしか聞こえなくなる
  • 上記の音は、音楽の無音時間にかろうじて聞こえる

という感じで、音楽に没入できます。

ノイズキャンセリングの基礎力、かなり高いように思います。

NAE
NAE

他社の1万円未満ANCは30dBまで、SoundLiberty 94は35dBまで対応であるのが効いているのかもしれません

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マイク音質:意外としっかり

製品紹介にはマイク音質への言及はないんですが、実は結構しっかりしています

以下シチュエーションで自分の音声を録音したところ、ちゃんと自分の声が前面に出てきました。

  • キーボードを打ちながら → 打鍵音が向こう側に聞こえる
  • サーキュレーターの横 → 特に雑音なし
  • 音楽をかけながら → 自分の音声が一番目立つ

周囲の音を打ち消すまではいかずとも、Web会議や通話で十分に使えるマイク音質だと感じます。

電池:よく持つし充電も早い

TaoTronics SoundLiberty 94を充電している様子
充電中はLEDが白く光る

ANCオンできっかり5時間、ANCオフで8時間、連続再生されました。仕様通りです。

また、充電時間早いのも特筆すべきポイントで、仕様は「2時間でフル充電」なのですが、15分で50%くらいまで充電されました。

スキマ時間の音楽鑑賞だけでなく、1日Web会議詰めの日でもインカムとしても活躍できそうです。

防水・防塵:雨には負けない

IPX4相当の防水・防塵。雨や汗程度なら大丈夫です。

しかしポケットに入れたまま洗濯機を回すとダメになる可能性が高いので、イヤホンをポケットに入れてしまう派はお気をつけください。(ぼくは過去に何度かやってしまいました……)

保証:安心の12+18ヶ月

TaoTronics製品は、

  • 標準で12ヶ月
  • 製品登録で18ヶ月

の長期保証がつきます。

初期不良の際の返品・交換OKなので、安心して購入可能です。

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実際に使ってみた感想

ANC搭載、ロングバッテリー、マイク音質そこそこ良い、ということで、

  • Web会議のインカム
  • 外出時の音楽鑑賞

の2つの用途で使ってみました。

Web会議のインカム

1日6時間Web会議がある日、がっつりSoundLiberty 94と過ごしてみした。

結果、問題なく使えました。SoundLiberty 94起因のトラブルはゼロ。

後ろで子供が「パパ遊ぼう!」と駆け寄る声は相手に聞こえていたようでしたが、それは高性能の単一指向性コンデンサマイクでない限り、どのマイクでも同じこと。

Web会議向けインカムとしても、十分実力は発揮できるようです。

なおPCとペアリングしたときは、サウンド出力デバイスに「Stereo」と表示されるものを選択すれば、高音質で音楽が聴けます。

外出時の音楽鑑賞

ANCオンでも完全静寂までとはいかず。2m先を車が通る音や自転車のチリリン音は耳に入ります。

が、安全を考えるとそのくらいは聞こえてくれたほうが安心なのかもしれません。

外音取込オン・オフもスムーズにできるので買い物のときに困らず、音楽に聴き浸る音質は確保されており、特段ツッコミポイントは見つかりませんでした。

使い勝手面も音質面も、全般優秀だと感じました。

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TaoTronics SoundLiberty 94はこんな人におすすめ

  • 1万円未満でANCな完全ワイヤレスイヤホンがほしい
  • とはいえ1万円近く出すなら、買って損しないものがいい
  • Web会議などで、イヤホンを長時間つけることが多い

まとめ:これは良いものなのではないか

総合評価:

とにかくツッコミどころが少ない、全体的にハイレベルな機種です。

フォルムが丸くて滑りやすいかも、とか、IPX4ってどうなのよ、とか、重箱の隅レベルのものしか思い浮かびません。それだけ優秀ということ。

ここまで上手に仕上がっていると、今後出てくるANCな完全ワイヤレスイヤホンはSoudLiberty 94を基準に開発せざるを得ないんじゃないかな、と感じるほど。

つまり、買う側としては

  • 特にこだわりがなければ、SoundLibety 94を選べば安全
  • 強いこだわりがあるなら、SoundLibety 94以外の特長あるモデルを選ぶ

と動けばいいのではないかなと。

そのくらい強いです、SoundLiberty 94。

以上「SoundLiberty 94レビュー | まるで勇者。1万円以下のANC対応完全ワイヤレスイヤホンの基準になりうる優秀モデル」でした。

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