スキルとキャリア

人材やスキルのミスマッチこそデスマーチの火種である

投稿日:2016年8月17日 更新日:

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こんにちは、NAEです。

過去に何度か炎上プロジェクトを経験しました。いくら仕事をこなしても終わらない、無限のように思える暗く辛い回廊。

その多くで共通していたのが、主要メンバーのスキルミスマッチでした。

今回はそんなお話。

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コンサルティングにおけるプロジェクトチーム編成方法

まず前提として、

  • コンサルティングにおけるチーム編成の方法
  • なぜスキルが重要か

紹介します。

チーム編成はゴールから導かれる

プロジェクト立ち上げでは、ざっくり言うと

  • 予算やゴールなどの前提事項(制約事項)
  • 全体アプローチ(マイルストン)
  • 作業スケジュール
  • 必要な人材要件(スキル、人数)
  • 組織図、コミュニケーションプラン
  • (費用見積り)

といったものを作ります。

いわゆるプロジェクトの全体設計です。

現状からいかにゴールに到達するか、必要な人・モノ・カネ・情報はなにか、それらがいつ必要か、などの見通しとも言えます。

人材要件にマッチした人を集める

太字で示した人材要件とはつまり、どのようなスキルを持った人がどのタイミングで何人必要かということ。

プロジェクトの性質は多岐にわたります。
ビジョンや戦略レベルを決めるもの、業務プロセスを主に扱うもの、IT関係のディープな改修など、トピックは本当に様々です。

そのぶん、適時適切な人材集めはプロジェクト完遂のカナメ。
プログラミングが得意な人を戦略プロジェクトに入れても意味がありません。
ITに疎い人にシステム系の仕事をさせても全員が不幸になるだけです。

そのため、人材の選定はかなり力を注ぎます。
「こいつならできる」と知っている人を引っ張ってきたり、社内の人材プールを必至に検索したり、人事に依頼して社内に人材募集をかけてもらったり。

コンサルティングファームの管理職にとって人集めスキルは超重要と言っていいくらいです。

人材やスキルのミスマッチが起こる理由

しかし、人材やスキルのミスマッチは起こります。

一番大きな理由が、スキルレベルやマインドセットについて、自分の評価と周囲の評価にギャップがあること。

そうなる理由はいくつかあるのですが、大きなもののひとつが、持っているスキルが本人申告である点。

人材募集するプロジェクトマネージャーや実際に人探しをする人事の人間は、社内の個人プロフィールに登録されたスキル情報をもとにマッチングを行います。
その情報は本人が登録するため、なんでも書けてしまうのです。

たとえば、ベタベタのボトムアップ思考しかできないけど今後はトップダウンな戦略的思考を身につけたいと思っている場合。
戦略系プロジェクトへの配属希望を含めてプロフィールページには「戦略的思考が得意」と書いてしまうこともあるでしょう。

当然プロジェクトチームにメンバーを迎える前は、スキルやマインドが人材要件にフィットするか、プロジェクトマネージャーが検証します。
入社面接みたいなものをやるんですね。

しかし入社面接と違うのは、面接が1回のみだということ。
人事が見て、グループディスカッションをやって、1次面接2次面接、という段階を踏みません。1発ですべてが決まります。

すると、本当のスキルレベルやマインドセットを見抜けない場合も出てきます。
その結果、全く戦略的思考ができない人であってもガチ戦略系プロジェクトに配属されてしまう・・・なんてことが起こるのです。

人材やスキルのミスマッチが織りなす害悪の嵐

おそらく、本人としてはガッツポーズでしょう。自分の希望に沿ったプロジェクトに配属されたのですから。

しかし、その喜びは長くは続きません。

待っているのは、自分のみならず、周囲の人や仕事そのものに広がっていく悪影響、そしてまわり回って自分に降りかかる低評価だからです。

本人が苦しい思いをする

自分のスキルが全く役立たない。歯が立たない。時間をかけても成果が上がらない。

かたや隣の人はポンポン器用に仕事をこなす。自分が1時間かけて書いた資料より、あいつが15分で、しかも片手間で仕上げた資料が採用される。

自分はなんて役立たずなんだ

こんな思いを持ちながら仕事をし続けるの、苦しいですよね。

周囲の人も苦しい思いをする

苦しいのは本人だけではありません。

一人前の戦力とみなしていたところ、実は半人前未満の実力だった。

それをカバーするのは誰か?同じチームの人間です。

ただ半人前分の作業をカバーするだけではありません。半人前の実力で作った質の低い成果物を一人前品質まで持っていき、さらにフィードバックや指導を行う。

純粋に、仕事が増えていくんです。それに伴い正味の仕事に使える工数はどんどん少なくなっていきます。

にも関わらず、成果物に対して求められる納期と品質は変わりません。社内のスキルミスマッチなんてクライアントには関係ないからです。

そのため、品質維持と納期堅守のため工数を捻出する必要があります。

残業です。

リカバリが追いつかず、炎上プロジェクトへ発展する可能性がある

半人前のオーバーヘッドがかさみ、残業でも賄えないようになったらとうとう末期。

成果物の質が落ち、納期が遅れ、クライアントとの約束が果たせず、信頼を失い、よりミリミリした管理を求められ、ただでさえ不足している工数をさらに管理で奪われる。

負の無限ループのできあがりです。

本人は低評価を食らうおそれがある

ここから脱却するにはどうすべきか。

方法の一つが、工数不足のもとであるスキルミスマッチさんに去ってもらうこと。

その場合、その人は成果が出なかった人間としてプロジェクトを離れることになります。

何が起こるか?

人事評価へ「うちのプロジェクトではこいつは全く役立たずだった」とインプットされるのです。

成果を出せていないという事実に基づいているという点で、この評価は公平です。しかしまあ、これだとあまりにかわいそうだしモヤモヤしますね。

仕事は人材のスキルによって完遂される

以上のストーリーはかなり極端な例ですが、あながちあり得ないとも言い切れないのが怖いところ。

仕事は人材に、そして人材のスキルによって完遂されます。

必要なスキルが足りない、ミスマッチしているということは、それすなわち仕事が完遂されないということ。

つまり、仕事を最短時間で失敗させるには、スキルのマッチしない人材を投入すればいいということになります。

キャッチアップによる成長余地は資質で見極める

しかし、だからといってスキルミスマッチな人を切り捨てるのはハッキリ言って愚かなことです。

人は成長するもの。今のスキルだけでなく、伸びしろや可能性も判断軸に加えるべきでしょう

そして、その仕事でどれだけ成長できるかは本人の資質に、そして管理する側が資質を見極めどれだけ活用できるかかかっています。

その点において、ストレングスファインダーは頼りがいのあるツールになりえます。

あ、ちなみにストレングスファインダーが探すのは強みじゃなくて資質だそうですよ。そのためタレントファインダーと呼ぶのが本来は正しい。

ただ、マーケティング上ストレングスと呼ぶほうが目を引くからそういう名前にしたに過ぎない、とのことです。

 

さて、今のスキルがミスマッチ、かつ資質的にもマッチしない場合はどうするか?

それはまた別の機会に書いてみようと想います。

まとめ:人材やスキルのミスマッチは害悪

以上、人材やスキルのミスマッチがいかに悪影響を及ぼすかというお話でした。

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