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Paymeは企業を隠れみのにしたペイデイローンではないのか

投稿日:2017年9月4日 更新日:

Payme

給料の前払いは昔からあったサービスではあります。

が、そこに目をつけた「貧テック」になりかねないサービスがまた1つ誕生するとのことです。

参考 “3ステップで給料を前払い”、ミレニアル世代に向けた「Payme」が本日ローンチ | TechCrunch Japan

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Paymeとは

Paymeは一言でいえば「B2B型の給料前借りサービス」です。

  1. 会社がPaymeと契約する
  2. 従業員がPaymeアプリ経由で会社に前払いを申請する
  3. 最短即日で、従業員に前払い給与が支払われる

前払い可能な給与額は給与のおよそ70%だそうです。

突然の大きな出費に困る人にとって給料前借りができるのは助かるでしょう。

Paymeの特徴

給料前借りサービスは従来もありました。

Paymeの違いは何かというと、使いやすいUI/UXだそうです。

Paymeの違いはなんだろうか?24歳でPaymeを創業したCEOの後藤道輝氏によれば、それは若い世代でもストレスなく使えるUI/UXだという。

出典:“3ステップで給料を前払い”、ミレニアル世代に向けた「Payme」が本日ローンチ | TechCrunch Japan

煩雑で面倒、かつ実施にお金が支払われるまで時間がかかるのが従来のサービス。

そこをPaymeは簡単で優しく、最短即日で、としたところに価値があるのだそう。

Paymeの手数料は3~6%

そんな価値に支払う金額は、前借り給与額の3~6%とのことです。

手数料は3〜6%を予定していて、企業の信用度によって変動するという。

出典:“3ステップで給料を前払い”、ミレニアル世代に向けた「Payme」が本日ローンチ | TechCrunch Japan

たとえば給料を20万円前借りすると6000~12000円が手数料として抜かれることになります。

Paymeはこの手数料を利益の原資とする貸金業ということですね。

手数料は誰が負担するのか?

さて、ここで注目したいのが手数料の負担先です。

形のうえでは以下の通りB2Bの取引になるPaymeですが・・・

  1. Paymeはアプリ経由で貸出実績を蓄積
  2. 上記をもとにPaymeが企業へ手数料を請求
  3. 企業がPaymeへ手数料を支払う

企業内の手数料の扱いまで考えると、手数料が従業員の給与から天引きされる形になる可能性が濃厚なのではないでしょうか。

企業観点からすると身銭を切ってまで前借りを推進する理由はないからです。

Paymeを契約する企業は、おそらく次のように給与計算を行うでしょう。

  1. Paymeから前借り実績を受け取る
  2. 手数料金額を従業員毎に計算
  3. 給与計算で手数料を天引きする

つまり現実的には、従業員は前借り給与の3~6%を所属企業経由でPaymeに支払うだけということになる可能性があります。

もし企業側がPaymeの導入費用を回収しようとするならば、なんらかの名目で天引き額を上乗せすることも考えられます。

Paymeは企業を隠れみのにしたペイデイローンか

この実情予測が正しいとすると、Paymeは実質、従業員の所属企業を隠れみのにしたペイデイローンということになります。

ペイデイローンとは、主に低所得者を対象とした給料前借りサービスです。次回給与を担保に、消費者に直接お金を貸し付けます。

アメリカでは明日のお金に困った貧困層の足元を見た高利貸しがはびこり、文字通り「ご法度」になりました。

Googleですらペイデイローンの広告出稿を禁止しているほどです。

参考 Googleが年利数百%にも達する低所得者向け金融商品「ペイデイローン」の広告を禁止へ - GIGAZINE

PayDayローンは、形の上では「明日のお金に困る人を助ける小口金融」ですが、実質は「貧困層からさらに手数料を取るサービス」です。

最近はこのような性質のFinTechサービスが非常に多く、「貧テック」とも呼ばれています。

アプリを使った誰にでもなじみやすいUI/UXというのがそれらサービスの特徴だったりします。Paymeの特徴もUI/UXでしたね。

Paymeの巧みな点

ただPaymeの場合、給与前借りをする消費者に直接貸付を行わない点が巧みです。

手数料を給与天引きにするかはあくまで企業側の判断で、そこにPaymeは介入しない。

いち企業の内部的な判断については誰も文句は言えませんし、外からも見えにくいものです。

おそらくPaymeは、そこの「ブラックボックス」に目をつけたのでしょう。とても巧みです。

が、企業をまたいだ責任の移転はあたかもパチンコ屋と景品交換点(換金所)のようにも見えます。

まとめ:倫理を欠いた知恵比べ

以上、新しく発表されたPaymeという給与前借りサービスについて思うことを書いてみました。

新進気鋭のサービスの興隆が激しい日本のFinTech界隈ですが、

  • いかに法や規制をかいくぐるか
  • いかに貧困層から広く浅く儲けるか

という、倫理を欠いた知恵比べをしているだけのように見えてしまっています。

CASHやVALUなど先出サービスがいろいろやらかしているのを見てきたので「日本のFinTech=貧テック」という先入観がついてしまいそうです。

個人的には「お釣りで投資」からの投資信託誘導もこのパターンだと思っています。

こういった倫理欠如とやらかしの連鎖は、イノベーションの最大のストッパーである公的規制を呼び込みます。

イノベーション界隈の勢いを止めないためにも、自浄作用の組み込まれた倫理あるサービス設計をすべきではないでしょうか。

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