ビジネス本好きがどうしても断捨離できなかったマンガ5選

「おもしろかった」で終わらないおすすめマンガのイメージ写真

8割以上がビジネス本で埋め尽くされたぼくの本棚。

その中でたった5つだけ、生き残っているマンガがあります。

判断基準が「これは役立つのか」に偏った本棚の整理、断捨離を何度も生き抜き、まだ読みたいと思わせる。

そんな厳選された精鋭マンガたちを紹介したいと思います。

ビジネス本偏重なぼくとマンガの関係

さっそく紹介、といきたいところなのですが、その前に少しだけぼくとマンガの関係について話をさせてください。

死ぬほど漫喫でマンガを読みふけった学生時代

学生時代は本当にマンガが好きでした。

電子書籍やマンガアプリがメジャーでなかった当時、マンガを読むとしたら買う、借りる、漫画喫茶に入るのいずれか。

貸し借りがあまり好きでなく、持ち物を少なく保ちたかったぼくは、もっぱら漫画喫茶に入り浸っていました。

話題作、途中までしか読んでいなかった作品の続き、もう一度読みたくなった作品など・・・3時間以上ぶっ続けで読み通すのは普通でした。

そして特に気に入ったマンガ、また読み返したたいと思ったマンガのみ買って本棚に置いていたんです。

就職を機にビジネス本ばかりを読むように

が、外資コンサルに就職することとなってから、ほとんどマンガを読まなくなりました。

マンガから卒業したというより、競争の激しいコンサルの世界で生き残る力をいち早く身につけたかったため、ビジネス書ばかり手にとるようになったんです。

そしてぼくが漫画喫茶に入ることはなくなり、本棚もどんどんビジネス書や実用書で埋まっていったのです。

本棚整理で残った本は、ぼくの厳選書籍

新しい本を買う一方、年に数回の本棚整理で「これはもう役立たない」「これはもう身についた」「読み返すことはもうない」と判断したものはどんどん断捨離されていきました。

そうして本棚に残ったのは、未だ学びを得られ、そして今後もともに生きていきたいと思わせる厳選された本の数々。その8割以上が、ビジネス書や実用書です。

特につきあいの長いおすすめを5つだけピックアップすると、こんな感じ。

おすすめビジネス本

こんな本がズラッと並んでいます。

まだ読み返したい、断捨離したくないマンガがある

厳選に厳選を重ねてなお生き残る、これからも付き合っていきたい本の数々。

そんなビジネス本ばかりの本棚の端っこ、1割強のスペースにあるのがマンガです。

「自分の糧となるのか?」

「人生の役に立つのか?」

「本棚に残すべき理由はあるか?」

そんな検証を何度もくぐり抜けた、単に「おもしろいから」では生き残りえないマンガの数々がそこに置いてあります。

その数、たったの5つ。

ビジネス本好きの本棚で生き残るおすすめマンガ5選

それではご紹介します。

ビジネスや実用に偏った意識高い脳な管理人による無慈悲な断捨離を生き残った、厳選されたマンガ作品たちです。

どうぞ!

「おやすみプンプン」 – 浅野いにお

どこにでもあるような街のどこにでもいそうな少年、「プンプン」の人生の波乱を描いた作品。

人の業とはなにか

ポップな見た目と裏腹に、人の心の底に流れるまがまがしい欲望、エゴ、人間のうす汚い部分を、実に生々しく描いている作品です。

メンヘラマンガとの呼び声もあり、人によっては最後まで読むのが辛いかもしれません。

特に人のキレイな面を描いたキレイなマンガをエンタメとして楽しみたい人は受け入れがたいと思います。

しかし、ぼくには響きました。

主人公であるプン山プンプンが、両親、叔父とその結婚相手、昔思いを寄せた人や初めての恋人など、あらゆる人間のエゴに翻弄されながら、ときには堕ちときにはアガる人生模様は圧巻の一言。

実に欲望にまみれドロドロしくさっている。リアリティあふれた「人間の汚なさ」が詰まっています。特にプンプンの叔父の昔話、陶芸教室を舞台とした人間模様を描く部分は生々しいですね。

読んでいて見え隠れするのが「あ、自分もこういうところあるかも」という反面教師的な気づき。欲望に負けそうな自分を諌めるには十二分の威力があります。

ただ精神にダメージを食らうような表現も多いため、賛否の別れる作品だと思います。

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「プルートゥ」 – 浦沢直樹

人間とロボットが共生するようになった時代。スイス最強のロボット、モンブランが殺された。同じ頃、ドイツのロボット法擁護団体の幹部が殺害された。

生き様とはなにか

手塚治虫の代表作である「鉄腕アトム」。そのエピソードの1つである「地上最大のロボット」を題材に、浦沢直樹が書き下ろした作品です。

人間に非常に近いとされる7体の超高性能ロボット。それぞれが自ら選んだ人生(?)を生きるなか、1つの事件をきっかけにすべてが絡まりあっていくミステリーに仕上がっています。

ぼくに響いたのは登場するロボットたちの人生(?)観。

人間と同じように生き、伴侶をもち、トラウマと闘い、罪を償い、意思と使命感をもって生きている。ある意味人間よりももっと人間らしい。

個人的には音楽家に仕える元軍事ロボット「ノース2号」がアート(音楽)に目覚めてゆくシーンと、ゲジヒトが最後に行きついた「憎悪からはなにも生まれない」の言葉が好きです。

何をもって人生を生きるか、生き様とは何かを考えさせられる良作です。

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「親なるもの断崖」 – 曾根富美子

昭和2年4月、北の海を渡り、4人の少女が北海道室蘭の幕西遊郭に売られてきた。奈落の底で、少女たちの血を吐くような人生が始まった

生きるとはなにか

北海道開拓時代の室蘭に実在した遊郭、いわゆる風俗街を舞台とした「歴史の裏側」を描いた作品。イメージは「蟹工船」に近いと思います。

きらびやかに見える表舞台の裏にある劣悪な環境。まさにこの世の地獄のような場所で、地べたを這いずりながらも力強く生き抜く男と女。

当時の時代背景や文化がことこまかに説明されているぶん、登場人物の思いや心の動きも実にリアリティを感じられ、見事としか言いようがありません。

ただ正直、読んでいて気持ちのいいマンガではありません。人売り、女買い、自殺や堕胎、強姦、そして男女差別・・・そうったことばに拒否感をおぼえる人は読みづらいはず。

死産したわが子を丁重に弔うため、死体処理に訪れた男を「子供?食っちまったよ」と追い払うシーンは心がえぐられるようでした。

だからこそ「生きる」というテーマが際立ち輝いて見えてきます。

つきなみで横柄な言葉ですが、これに比べたら今はなんて幸せなんだと思ってしまう。だからこそありがたく、前向きに生きようと思える。

「生きろ、お前は美しい」では語りきれない、生々しくて泥臭い「生きろ」がそこにあります。

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「風の谷のナウシカ」 – 宮﨑駿

「火の七日間」と呼ばれた世界大戦から1000年後、地球は、毒ガスを吐き出し、不気味な蟲たちが徘徊する「腐海」と呼ばれる森に覆われようとしていた。

覚悟とはなにか

みなさんご存じ、風の谷のナウシカです。映画はもちろん、かのヴィレッジヴァンガードで常に7巻セットがドーンと置いてあるのでも有名ですね。

ちなみに映画版はマンガ版の2巻まで、王蟲の襲来を止めるところまでしか語られていません。そこまででも十分ストーリーとしてはおもしろいのですが、重厚さやテーマ性が増すのはむしろ3巻以降です。

民族間の差別、宗教と民意、富裕層と貧困層の軋轢、国の興亡、古代文明の思惑、人間としてのアイデンティ、人を動かすリーダーシップ・・・

ここで語るには場所が足りないので1つだけ注目したいテーマを選ぶとすると「覚悟」です。

あらゆる登場人物が「覚悟」をもって行動しているんです。今なすべきことをみきわめ、自分の身を投げうってでも人を動かし、ときには賭けに出る。

特に心を打ったのが、腐海最強の剣士ユパ・ミラルダの死に様です。

迫害してきた側のトルメキアとされてきた側のドルク。両者を協力に導かなければ未来はないとき、恨みにとらわれ次期トルメキア王たるクシャナに襲いかかるマニ族戦士の凶刃を身に受けながら、講和を訴えます。

細かいところはググると出てきてしましますが、ぜひ原作を読んでほしいと思います。

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「寄生獣」 – 岩明均

他の動物の頭に寄生して神経を支配する寄生生物。高校生・新一と、彼の右手に誤って寄生したミギーは互いの命を守るため、人間を食べる他の寄生生物との戦いを始めた。

親子とはなにか

アニメ化、映画化でも話題になった「寄生獣」。原作は1998年初出です。

パッと見るだけだと、人間を食べる寄生生物との戦いを描いたスプラッター系残酷マンガに見えますが、その裏には実にいろいろなテーマが描かれており、読めば読むほど深いマンガです。

「人間こそ地球にとっては寄生生物じゃないか」

「悪魔に一番近いのは人間だと思うぞ」

「この種を食い殺せ」

など「人間とはなにか」に注目したセリフがピックアップされることが多い本作。

しかしぼくがあえて注目したいのが親子とはなにかというテーマです。

「寄生獣」で描かれる親子は主に2組。1組目は主人公の新一とその両親。2組目は寄生生物である田宮良子(のちの田村玲子)とその子供です。

注目すべきは後者。頭は寄生生物に乗っ取られていながら、首から下は人間のまま。その状態で宿した子供は果たして何物でしょうか・・・という問いを、田宮は問いかけます。もちろん、ただの人間です。

その後も実験と称しながら赤子を育てる田宮ですが、物語の終盤、赤子と一緒にいるところを警官に追い詰められます。

ただの別種の生物である「人間」の赤子をおとりにすればとり囲む警官など一瞬で皆殺しにできる。しかし田宮は全身に銃弾を浴びながら、胸に抱く赤子を守るという選択をとるんです。

母親を寄生生物に殺された新一と、自分の身を挺してまで人間の子供を守る寄生生物。とても印象的なシーンで、親子とは一体なんなのかを考えさせられます。

この他にも、田宮良子(田村玲子)は実に深い問いを新一に、そして読者に問いかけます。

おそらくぼくはいま妻と子供がいるため「親子」というテーマに反応したんだと思いますが、きっと将来読み返すときは別のテーマに心打たれるのでしょう。

ぜひ一度は読んでほしいマンガです。

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全作品に共通するもの

以上、本棚に残っている5作品を紹介してみました。

これらがなぜ、マンガを読まないぼくの本棚に残り続けているのか。

共通する特徴を挙げてみます。

圧倒的に深いテーマ性

それぞれの作品が、考えさせられる圧倒的に深いテーマ性を持っています。

各作品の紹介冒頭に大きめの文字で書いたものがぼくが感じたテーマです。

人によって「テーマはこれだ」と思うところは違うかもしれません。「風の谷のナウシカ」は環境問題がテーマだと唱える人もいます。

感じ方は違うかもしれませんが、単に「おもしろかった」では終わりえない、考えさせられ、それだけ学びの多い作品であことは事実だと思います。

人間の業にまで踏み込んだリアリティある登場人物

マンガの登場人物はそれぞれ設定をもっているもの。見た目や性格、モノの言い方や行動原理は実にさまざまです。

今回ご紹介した作品の登場人物やキャラクターももちろんそう。しかしこれらの作品が他と違うと感じたのは、

  • なぜそのような行動原理になったか、ならざるを得なかったか
  • その底にある、ドロドロとした人間の業とはなにか

という深いところまでじっくり丁寧に掘り下げられてる点です。まるで人の心のなかをのぞいているみたい。

本は著者との対話だと言われますが、これらのマンガ作品は登場人物の一人ひとりと対話できるんです。

読者を没入させるストーリー

最後に、読んでいて引き込まれるということ。純粋に面白いんですね。読んでいて時間を忘れてしまう。

そのマンガの世界の中に自分が入ってしまうんです。いつの間にか自分が登場人物になっている。

単にぼくが感情移入しすぎなのかもしれません。

たとえば「寄生獣」で主人公の新一に恋心を寄せるある人物が、新一の目の前で寄生生物に胸を貫かれるシーンなんて、ほんとマジギレしそうになりますからね。

ぼくの知っているマンガはほんの一握りです

ぼくが新しいマンガを積極的に見なくなったのは2000年台の後半あたり。

その後に発表・発刊された作品には正直うといですし、それまでの既刊も全部読んだわけではありません。見ている世界は実に狭いと思います。

そのため紹介した5作品のように、単に「おもしろかった」で終わらない、生きる糧・考えるタネになるマンガ作品はもっとたくさんあると思います。

同じようなおすすめマンガがあればぜひ教えてください。

まとめ:マンガから学ぼう

以上、ビジネス本好きによる無慈悲な断捨離を生き抜いた、おすすめ名作マンガ5選をお送りしました。

マンガは活字の本と同等かそれ以上に丁寧に編集され、セリフの一言一句まで考えぬかれた「作品」です。

それだけ得られるものも多いはず。マンガはエンターテイメントであると同時に、学びのきっかけになるものです。

暇つぶしとして読み流すのもいいですが、一度じっくりと考えながら読み込んでみてはいかがでしょうか。

おすすめ作品まとめ

ビジネス本のおすすめはこちら。

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コメント

  1. dirty1987 より:

    こんにちは!初めてコメントさせて頂きます。
    「銭ゲバ」はもう読みましたか?
    未読でしたらオススメです!全2巻なのですぐ読めると思います!
    僕も「親なるもの断崖」読んでみます。

  2. NAE より:

    dirty1987さん
    コメント&おすすめありがとうございます。
    「銭ゲバ」は読んだことがありません。全2巻でしたらさくっと読めそうですね。
    ちょっと見に行ってみます!