ダイヤモンドプリンセスで小さい子供連れのクルーズ!感想とレビュー
2016年のゴールデンウィークの前半でプリンセス・クルーズ(ダイヤモンド・プリンセス)にて4泊5日の船旅をしてきました。
大人観点でのプリンセス・クルーズのレビューはすでに様々な方が書かれています。
そこで今回は、2歳の子供を持つ親としてどうだったか?という視点でレビューをしたいと思います。
小さい子供連れでのダイヤモンドプリンセス:総評
ダイヤモンド・プリンセスという船そのものやクルージングの中で提供されるサービスやイベントは総じて「大人向け」です。
そのため、いわゆる乳幼児向けの設備やサービスは極めて少ないです。
なので乳幼児の普段の生活やお出かけに必要なものは基本自前で準備するとお考えください。
一方で、同乗する旅行代理店の方々や船内クルーなどのサービス提供側の方々は乳幼児連れでも快適に過ごせるよう可能な限り配慮してくれました。
また他の乗客から乳幼児の存在を煙たがれることもありませんでした(たまたまかもしれません)。
そのため乳幼児連れだからと肩身の狭い思いをすることはありませんでした。これが一番嬉しかった。
以下、こちらの観点からレビューをしていきたいと思います。
- 生活の基礎:衣(洋服)、食(食事)、住(客室・船内設備・安全性)
- 非日常を楽しむ:遊び・エンタメ(寄港地、観光)
- それらを取り巻く:クルー、客層
洋服:自前で準備(洗濯可)
寝泊まりする部屋はホテルの一室をすこし縮めたイメージです。
パジャマ含め備え付けの衣類はありません。そのため、子供・大人問わず着るものは持っていく必要ありです。
ただし、船内に洗濯乾燥機コーナー(有料)があります。
毎日洗濯すれば衣類の分量は宿泊日数より少なめでOKです。
なお夕方以降はドレスコードがあります。
基本はスマートカジュアル、日によってはフォーマルです。
乳幼児の服装はあまりとやかく言われませんでした。
しかし可能であれば無地のものや襟付きのものを持っていくとよいと思います。
食事:大人食NGなら自前
離乳食メニューは朝昼夕食いずれにおいても提供されません。
そのため大人と同じものが食べられない場合は自前で準備していく必要があります。
味付けは全体的に濃いです。
中には薄味のものもあるので、オーダーしてみて食べられそうなら小分けにしてあげる、という流れになると思います。(ちなみに酒以外は何をいくつオーダーしてもタダです)
チャイルドシートは頼めば持ってきてくれます。
エプロンの貸出や子供用の食器はありません。
もし陶器とガラスの食器が不安な場合、プラスチック製のお皿やマグカップを持参するとよいと思います。
なお、レストランを含め船内の床はほぼカーペットです。
客室・船内設備・安全性:乳幼児向けではない。安全性は及第点
授乳室、ベビーベッド、トイレのおむつ替え台、おむつ自販機など、乳幼児専用の設備は基本ありません。
クローズドなスペースもあまりないため、授乳やおむつ替えなどは部屋に戻るタイミングで済ませる調整が必要です。
ベビーカーは船内散歩でも使えます。広さは十分。ただし揺れには注意。
ベビーカーの貸し出しサービスは無かったように思います。
甲板や船内の階段などの柵類は、子供が落ちない程度のすき間で区切られています。
ただし一部すき間の大きい場所があるため完全に手放しとはいきませんでした。
船内に医務室があります。子供が体調不良の際は相談しに行くことができます。
遊び・エンタメ(船内イベント、寄港地、観光)
乳幼児や2歳児ともなると目の前のすべてが遊び空間。
そのため特に子供に遊ばせるという点で不便・不満はありませんでした。
イタズラなどで人に迷惑をかけない限り、あちこち自由に走り回ってOKな雰囲気です。
船内シアターのショーも、歌とダンスのものは特に子供NGはされませんでした。
子供向けの遊び場という意味では、3歳以上の子供向けには遊び部屋(キッズルームのようなもの)が準備されています。
また船内にプールが3つあり、うち2つは子供も入れます。
いずれも今回は利用しませんでした。
また、同乗する旅行代理店の方々が子供向けイベントを複数企画してくれていました。
毎朝の妖怪体操だけでなく、運動会のようなイベントや船内でのシャボン玉遊びショーなど。
これは回によると思うので、事前に旅行代理店へ問い合わせた方がよいかと思います。
ぼくが乗船した回の寄港地は釜山でした。
観光地の案内パンフレットを見てもあまり魅力的を感じなかったのと、走り回る子供を時間通りに連れて帰れれる自信がなかったため、寄港日も船内で過ごすことにしました。
クルー・客層:みんな優しい
同乗する旅行代理店の方々はみなさん子供に対して寛容でした。
目に余ることをする子供がいなかったからかもしれませんが、気持ちよく過ごせるように配慮してくれます。
船内クルー(外国人)も非常にフレンドリーに子供に接してくれます。
すれ違うたびにハローやらヤッホーやらバイバイやら声をかけてくるのは当たり前。
中には食事に飽きて遊びたがっていたわが子と10分くらい付きっきりで遊んでくれた女性クルーもいたり。
ここらへんの「人」の質の高さはさすがクルーズといったところでしょうか。
クルー同士も仲がいいように見えました。
乗客にも乳幼児の存在をあからさまに煙たがる人はいませんでした。
ただこればかりは回によるので、きっとラッキーだったんだと思います。
子供連れでのダイヤモンドプリンセス、親は楽しめる?
乳幼児連れでも大丈夫ではあるものの、はたしてそれで親はフルに楽しめるのか?
つまり大人向けに設計されたサービスを満喫できるのか?
こればかりはNoと言わざるをえません。
子連れである以上、クルーズで提供されるサービスをフルに満喫することは難しいです。
(もちろん子供をキッズルームに押し込んで、ということをするなら話は別ですが・・・)
「小さい子連れでもいいんだよ」と受け入れてくれるのであって、「小さい子連れの親もそうでない親と同等に楽しめる」ことを保証するわけではないよ、ということです。
ただし、豪華絢爛な船内の雰囲気や豪華な食事、甲板での気持ちいい海風など、船に乗っていること自体の楽しみが損なわれるわけではありません。
授乳や昼寝などのため部屋にいなければならない時間以外は、船を散歩しているだけでも楽しいですよ。
部屋の中でもオンデマンドで最新の映画が見られたりとエンタメには事欠かないので、暇はしないと思います。(ぼくも4泊で4つ映画を見ました)
まとめ:小さい子育て家庭にもクルーズはおすすめ
以上、2歳の子供を連れてのプリンセス・クルーズ(ダイヤモンド・プリンセス)のレビューでした。
豪華客船でのクルーズとなるといろいろ構えがちになってしまうと思います。
しかし普段のお出かけのデラックス版だという意識で参加すれば特に不便や不満はないはず。
乳幼児連れでも受け入れてくれる雰囲気や人の配慮のおかげもあって、とても過ごしやすく快適でした。
同じ境遇でクルーズ、特にダイヤモンド・プリンセスを検討されている方の参考になれば幸いです。
なお、日本発着クルーズのベストシーズンは6月〜9月と言われています。人気のコースや部屋は3ヶ月前には埋まり始めますので、早めの予約をおすすめします。
時系列の旅行記も書いていますので参考までにどうぞ。